007: 加工・材料学「うかぶかたち」大実験2014
2014/08/18
住空間デザイン学科2年前期科目「加工・材料学」では、毎年演習課題として最後の授業に「うかぶかたち」と称して段ボールで作った船をプールに浮かべる実験を行っています。今年も8月2日(土)の快晴のなか「うかぶかたち大実験」を行いました。
課題の条件は、「5名程度でグループを作り、910×1820×3㎜の段ボール15枚以内で、人が二人以上乗れて50メートル以上進むことが出来るかたちをガムテープだけで作ること」というものです。学生たちは、授業で段ボールの素材特性について講義を受けていますが、所詮は紙ですから実際に水に濡れても人が乗って沈まないかたちを作れるかどうか大いに頭を悩ませます。それでも、各グルーブ毎に話合いながらそれぞれ考えたユニークなうかぶかたちを完成させました。
当日は、真夏の太陽の下、気温も35度以上まであがり絶好の実験日和となりました。
結果は,乗り込んだ途端いきなりバランスを崩して沈没するチームあり、圧倒的な安定感で25メートルプールを10往復するチームありで,多いに盛り上がりました。
この授業では,単に座学でデザインに必要な知識を学ぶだけでなく、実際に自分たちの身体で素材の特性を“経験する”ことで、創造するための「知恵」を身に付けることを目標としています。
学生の声
- 2年 西村結衣
うかぶかたちを制作するにあたって、模型を作るときや班の中で意見を出し合うときにダンボールの性質を十分に理解した上で作業に取り組むことが必要だと感じた。今回制作したうかぶかたちも含め、モノを制作するときは、使う材料の特徴を考慮しながら制作しなければならないことを改めて知ることができた。 - 2年 牧野 結
一日かけて作った船は、最初はダンボールなんかで浮かぶのか疑問でした。しかし、皆で意見を出し合って作っていくうちに、浮き部分や水に極力濡れない構造を意識する事ができました。最後に理想通りの船が出来上がったとき達成感を得る事ができました。翌日も無事に50m進む事ができ、順序立てて制作する重要さを学ぶ事ができたと思います。 - 2年 大鷹琴乃
私たちの班は班員全員の考えを一つにまとめた形にしました。制作中は他の班に比べて底が薄いように感じてすぐに水がしみてこないかすごく不安でした。どのようにしたら沈まないか考えながら制作するのはとても大変でしたが、浮いたときと水の上を進んだ時の喜びはとても大きかったです。段ボールが思っていた以上の強度があったのでとても驚きました。最後は船がひっくり返って全身びしょ濡れになりましたが自分たちの結果にとても満足できたので良かったです。 - 2年 関根由美花
講義で学んだダンボールの性質を踏まえての制作でしたが、浮力についてはわからないことが多く、少ない知識の中での制作でした。実際に浮かべると想像以上に浮くことが分かり、私たちの船は補強に力を入れたこともあって沈むことなく漕ぎ続けることができました。平面のダンボールを繋ぎ合わせて船を作り、実際に漕いでみるといった他ではできないような経験ができました。 - 2年 牛尾春来
私たちの班は「浮力」を重視した浮かぶ形を作りました。結果としては班の中で一番大きいサイズとなり、バランス面をあまりうまく作ることができませんでしたが、班全員で協力して無事に25m以上進めることができたので、良かったと思いました。