インタビュー
- 名前
- ゼイヤー ウィン
- 出身地
- ミャンマー(ヤンゴン)
- 担当科目
- 観光人類学/海外観光資源研究III(東南アジア)/観光文化入門I・II/国内インターンシップ実習/基礎ゼミI・II/観光文化専門ゼミI・II/観光文化専門ゼミIII・IV
Q1.専門分野をわかりやすく教えてください。
私は実践人類学および観光人類学を専門領域としており、主に東南アジアの観光地を調査対象地域としています。観光産業の実務経験としてもツアーオペレーター業務や国際協力分野における開発調査や計画づくりといった実践経験を延べ16年間ぐらい従事してきました。こうした教員の経験をベースに、学生が観光を学ぶ上で「社会・文化」「行政・政策」「産業」「地域コミュニティ」等の多様な視点からアプローチできるように授業内容等を工夫しています。
Q2.担当する科目(1つ)の特長についてわかりやすく教えてください。
私が担当する「観光人類学」では、地域社会の観光地化による社会・文化変容・環境問題などを文化人類学的な視点から学習することで、観光開発の持続性に対する問題意識を高めることを授業目標にしています。観光地と地元住民、観光客、行政、民間事業者といった多様な関係者のあいだに生まれる葛藤や利害の衝突、またその調整の実践事例を学ぶことで、観光が単なるレジャーではなく複雑な社会現象であることを理解します。こうした学びを通じて、観光の持続可能性を問い直し、現代社会における観光の意味を主体的に捉える力を育成されると考えています。
Q3.大学でのお勧めのスポットや過ごし方を教えてください。
図書館の雑誌および推薦図書のコーナーがお勧めです。多様な専門分野とバックグラウンドを持つ教員が推薦する書籍が定期的に更新されており、時間があるときは気になる書籍を手にとって、図書館のテラス部分でコーヒーを飲みながら読書を楽しんでいます。
Q4.先生がこれまで経験した中で印象的な旅のエピソードを教えてください。
ミャンマーの南部地域であるメルギー諸島の調査を実施していたときのエピソードですが、「シー・ジプシー」と呼ばれるモーケンの人々が居住エリアであるランピ国立海洋公園内でチャーターした船のエンジンが故障し、無人島で一泊せざるを得なかったですが、たまたま島に季節的な野菜栽培のため、畑仕事に来ていた現地の人に親切に食べ物や飲み水を分けていただいたことです。
Lampi Marine_ National Park内の
無人島のビーチ
Q5.最近読んだ本で印象的な本(1冊)とその特徴を教えてください。
「海外観光資源研究(東南アジア)」の授業を担当している私から紹介したい本は『コンビニからアジアを覗く、佐藤 寛 (著, 編集), アジアコンビニ研究会 』です。日系コンビニも積極的に進出しているアジアの社会・文化的多様性がコンビニという施設を通して学ぶことができる書籍です。
Q6.高校生へひと言メッセージをお願いします。
旅先での出会いが、文化の違いを超えたつながりを生み出します。