何故いま新たなカリキュラムと新学科名なのか

平成26年度より「空間造形学科」から新学科名「住空間デザイン学科」になりました。それに先立って平成25年度には新カリキュラムに刷新致しました。
この学科が出来て十数年を経て学科としての体制も整い、高い就職率(25年度は100%)、二級建築士合格卒業生20数名、さらに外部での様々なコンペ入賞など目に見える形での教育の成果も上がってきています。
また一期の卒業生以来、開催して来ました学外での卒業制作展を通して、デザイン学科としての社会的認知度も徐々に上がってきました。
しかし一方、最近の社会や環境の急激な変化によって、それに伴う多くの問題が出てきています。その為、デザインを学ぶ事も従来の考え方やあり方のみでは対応できなくなってきています。
例えば竜巻や豪雨などの激しい気象の変化、地震災害、人口減少、少子高齢化、家族の有り方の変化等々、私たちを取り巻く「くらしの環境」は従来の常識が通じないほど激変しています。
住宅を例にとれば、開放的で風通しのよい住宅を作るにも大気汚染や花粉、エネルギー対策などの問題を抜きに設計は出来ません。開きながら閉ざすという矛盾した事を同時に考えなければなりません。このようにこれからのデザインは様々な相反する事柄をトータルに理解していく事が必要な作業となるでしょう。
家具やインテリアから建築までトータルに「くらしの環境」を理解し、学ぶことが出来る新しいカリキュラムと進化した学科を表明するため学科名称の変更を行いました。

住空間デザイン学科主任  太田清一

  • 卒業制作「福島復興住宅計画」
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  • 卒業制作「木造密集地改造計画」
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