授業紹介:「心理学の基礎」里親制度について専門家にご講演いただきました。
2023/06/26
「心理学の基礎」は、2年次の基礎教養クラスの位置付けで、大学生活2年目となる時期に改めて大学での学びとは何かということを見つめ直し、1年次よりもさらに主体性をもって学びを深めていくための基本的な技術と姿勢を養うことを目標とした講義です。特に、外部講師を招いて通常講義ではなかなか実施できないような内容を取り入れ、自身の進路についても具体的なイメージを持てるような内容にしています。
6月1日と8日の2週にわたって、多摩フォスタリング機関二葉学園(たまふぉす)の区市町村連携コーディネーターの青木貴志氏と里親リクルーターの弓削智美氏を講師にお招きして、里親制度についてご講演をいただきました。
心理学を学ぶ学生にも関心の高い「児童福祉」の領域に関わる内容を、直接現場の方から実情を聞くことができる機会はなかなかありません。里親制度を取り巻く動きとして、児童福祉法の改正(2016年)と新しい社会的養育ビジョンの制定(2017年)により里親制度の抜本的な強化と制度改革が行われました。
青木氏からは、里親制度とはなにか、またそのもととなる社会的養護や里親制度の現状や課題について歴史的な背景から、現在に至るまでの状況をお話しいただきました。また弓削氏からもご自身の体験を踏まえた貴重なお話をうかがうことができました。
以下に学生の感想の一部を掲載します。
- 子どもの成長過程において「親」という存在はとても大切であり、さらに「家族」という存在は心のよりどころになることを改めて実感した。ただし、制度が充実しても里親が増えるわけではなく、里親を必要とする子供の数を減らしていかなければならないと感じた。
- 子どもに関わる仕事に就きたいと思っていたが、進路を考えるにあたり、いったんは心理職を諦めていた。しかし今回の授業を聞き、公認心理師の必要性を実感したため再度挑戦したいと思った。そこで、児童相談所などの機関において公認心理師や児童福祉司はどのような支援を行なっているか知りたいと思った。