お世話になる立場から、お世話する立場になりました。

この3月に映像コミュニケーション学科を卒業して、4月から駒沢女子大学 事務部学生支援課で働いています。仕事内容は、窓口対応、電話対応、データの打ち込みと校正など、主に在学生に関わる支援業務を行っています。入学時の提出書類、奨学金、さまざまな申請など学生側からすると面倒な手続きをお世話する立場です。連絡がとれない、提出がされない、決定事項の急な変更など対応は尽きず、全学生一人ひとりと向き合うのはなかなか骨が折れる仕事です。学生側からすれば「知ったこと」ではありません。私自身も、在学時に意識したことはありませんでした。学生時代いかに自由であったかを痛感しています。お世話をする側になって、このひと月で意識が大きく変わりました。

  • 学生支援課 山崎栞
    卒業制作展にて

支援する側となって立場が変わり、まず後輩たちに伝えたいことは、4年間の日常がいかに大切であるかです。在学時、制作の際にはパソコンを日常的に利用していました。1年生の講義で学んだワード、エクセル関数などふだん使ってきた初歩的なことが今の仕事でとても役立っています。「大学で学んだことを仕事で生かしたい」、就職活動において、このフレーズを多く目にしますが、体に染み付くほどのことではないと生かすことはできないと思いました。「映像コミュニケーション学科とは、物を作るだけではなく、自分の気持ちを相手に伝えるための手段を学ぶ学科である」、どんな仕事においてもこの経験は生かされます。私が就いた事務職はデザイナーのように直接制作につながる仕事ではありませんが、4年間で身についた経験はいま、自分自身の力になっていると実感しています。

また、就職活動を通して染みついた基礎的なマナーに関する部分も大きく生かされています。今現在も、電話の掛け方や名刺の渡し方など、自分で調べたり、現場で覚えるように努めています。セミナーや先輩に口酸っぱく言われていた「メモをとれ」「タイミングを逃すな」「自分から行動しろ」「時間厳守」。実際に働くと当たり前のことです。4月1日から、これらが当たり前のことだと意識できるのは1年間苦戦した就職活動での日々があったからだと実感しています。

  • 学生支援課 山崎栞 学生支援課 山崎栞
    職場にて

現在、私が任されている大きな仕事としては「学生指定寮の見学会」が予定されています。日取り、スケジュール管理、参加者の調整など一から任されています。関係する人との連絡を行うなかで、メールや電話連絡、資料の準備、任されたからには最善の状態にするべく頭を働かせて動いています。冒頭で述べたように、学生支援課での他の対応をしながら、こういった予定を進めていくため、なんといっても朝から時間との勝負です。常に神経を張って、終業して2時間かけて家に着くころにはぐったり、なんてことも少なくありません。事務職といえども精神、体力ともにタフさが求められ、日々鍛えられていくのを実感します。

先日まで学生だった自分が支援側にまわる。気持ちの中では、なかなか線引きが難しいところですが、学生の目線で考えられる今の立場は弱みであるとともに強みであると考え、今後に生かしていきたいです。

映像コミュニケーション学科 平成25年3月卒業
学生支援課 山崎栞

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