【地元発見プロジェクト】「大学付近の歴史資料を訪ねて」を実施しました

博物館学芸員養成課程の専攻選択必修科目「歴史資料論」は、歴史資料の扱い方や読み方を身に付け、歴史資料を根拠として地域の文化を客観的に理解することを学修目標とした授業で、2年生以上が履修可能です。この科目では、歴史・民俗資料を扱う博物館の学芸員に必要な知識や技能が修得できます。

通常の授業では、大学が所在する東京都稲城市に残された歴史資料を、受講生の皆さんと一緒に読解・考察しています。具体的に取り上げている歴史資料は、旧稲城村役場で保存されてきた『神社明細帳』『寺院明細帳』という寺社の調査記録や、稲城市平尾の鈴木家に伝えられた「村のしるべ拾遺鈔」という地誌、鈴木家の当主が書き残した明治時代の「農事日記」、この地の領主が鈴木家に宛てた江戸時代の手紙などです。

こうした普段の学修を踏まえ、5月30日(土)に【地元発見プロジェクト】「大学付近の歴史資料を訪ねて」と題して、稲城市内の関連する寺社や史跡などを、受講生の皆さんと訪れました。

大学を徒歩で出発した私たちは、まず『神社明細帳』『寺院明細帳』で読解した稲城市坂浜の高勝寺と天満神社に向かいました。高勝寺は室町時代に創建されたと伝わる真言宗の古刹です。本堂の裏手には、東京都の天然記念物に指定されている都内最大級のカヤの木があります。


  • 高勝寺のカヤの木を見学

つぎにバスに乗り、稲城市平尾の杉山神社を経て稲城市郷土資料室を見学しました。郷土資料室には、授業で取り上げている『鈴木家文書』や『神社明細帳』『寺院明細帳』も所蔵・展示されており、受講生の皆さんは、実物の歴史資料を真剣に観察していました。


  • 「村のしるべ拾遺鈔」や「農事日記」を観察

当日は5月とは思えない暑さとなったため、予定していた平尾十三塚や入定塚の見学を断念し、稲城市郷土資料室最寄りの台原バス停で解散しました。以下は受講生から寄せられた感想の一部です。

  • 稲城市には古くからの神社や寺院、資料が数多く残されている一方で、たとえば鐙塚のように、時代とともに変化していったものや、消えてしまったものも数多くあることを知りました。開発などとのバランスを取りながら、貴重な資料を後世に伝えていく必要があると考えさせられました。
  • 地域の歴史・文化や信仰などが、長い年月にわたって受け継がれてきたことを学びました。たとえば杉山神社と宝泉寺跡などを実際に訪れたことで、神仏習合といった日本独特の信仰文化を実感することができました。

実習生の窓 :新着投稿