2016年 国際協力実習 ~日本で学んだこと~
2016/10/19
本年度の国際協力実習は、タイで研修を行う予定でしたが、急遽国内研修に変更となり、8月31日に外務省と日本ASEANセンターを訪問しました。
午前中に訪問した外務省では、南部アジア部南東アジア第一課の大森司先生から、タイ事情や外務省での仕事についてお話を伺いました。大森先生は、タイ語の専門家で、タイの大使館にも長く勤務されています。
タイや日タイ関係について簡単な説明を受けた後、大森先生から課題が出されました。「皆さんが外務省でタイを担当しているとして、日タイ首脳会談の議題にどのような項目をあげますか?」学生は、突然の課題に緊張しながらも、経済・貿易促進、テロや安全保障、王室・皇室をはじめとする二国間の交流などをあげて、合格点をいただきました。その後、タイに限らず、様々な分野についての質問に丁寧に答えていただき、外交の舞台裏を垣間見ることができました。
研修当日、外務省の周りには、日本の国旗と緑色の国旗が掲げられており、外国の要人を日本が招いたときに、歓迎の意を表して掲揚するのだと教えてもらいました。皆さんはどの国の国旗かわかりますか?
午後は、御成門にある日本ASEANセンターを訪問し、同センターの活動概要やASEAN各国について紹介していただきました。アジアの雑貨や旅行案内、各国の情報など様々なリソースが置いてあり、外国に出かけた気分になりました。
学生の感想をいくつかご紹介します。
- タイにとっての最大の経済パートナーは日本。このことは、国際協力実習の授業で初めて知りました。この授業がなければ、タイに関心すら持たなかったでしょう。知れば知るほど、タイという国について、興味が増してきます。せっかく、タイについて多くの知識を得たので、これからもタイと日本の経済状況に敏感に反応していきたいと思います。(3年RNさん)
- 日本とタイの首脳会談を想定して議題を考える課題では、ただ話を聞いているよりも実践的に理解することができました。私たちの案と外務省側で考える議題の着目点を比べることができるという貴重な経験もできました。(2年KYさん)
- 日本ASEANセンターを訪問して一番強く思ったことは、私たちは多くの国と支えあいながら生きているということです。資源や食料ひとつとっても他国の協力は不可欠で、いかに国際関係が大事であるかが分かりました。これをきっかけに後期はASEAN諸国をはじめとする東南アジアの国々と日本の関係について、またASEAN諸国と関わっていく中で日本が担っていくべき役割について学んでみたいと思います。(4年MTさん)
- 今回の研修では外務省やASEANセンターでお話を聞くことができ、世界の状況を表面的にしか見ていなかったことを痛感しました。これまでは何となく関心があるという程度でしたが、日本と世界の関係や日本の対外政策について学びたいと強く思いました。もちろん、日本の文化を世界に伝えていくという新たなテーマにもチャレンジするつもりです。(2年KOさん)