2014年「国内旅行研修」~添乗員・ガイドの仕事を実体験しよう!〜

「国内旅行研修」は旅行業界で、その歴史や実績でも定評あるJTBの現役社員を講師に招き、旅行業界の現状の取り組みや課題を学びながら、顧客への旅行プランの提案から実際の添乗業務までを経験する実践的な授業です。

観光文化コースの学修ポイントのひとつである「ホスピタリティー」が凝縮されている授業とも言えます。実現可能で顧客満足度の高い旅行プランの作成や、ツアーの運営・実施までを実際に体験し、座学だけでは得ることが難しい「実感」の時間として位置づけられています。

履修学生は2~4年生で、教室での授業だけでなく、例年学生からの評価が高いJTBコーポレートセールス本社での研修と、実務としての箱根研修旅行を本年も実施しました。

  • 全員礼儀正しく会社訪問
    全員礼儀正しく会社訪問

同本社訪問では、学生各自が職場に失礼のない服装で参加しました。実際の業務が社内でどのように分担され、連係しているのか自身の目で見て、知るだけでなく、オフィスの環境から職場内の雰囲気まで体験することも、本授業では重要であると考えています。学生達は緊張の中、世界各地の都市名がつけられたミーティングルームの一室に案内され、レクチャーを受けました。どの学生も、目を輝かせて聞き入っていました。

  • JTBコーポレートセールス本社内の会議室で研修
    JTBコーポレートセールス本社内の会議室で研修

さて本授業の「まとめ」とも言える箱根研修旅行は、JTBで添乗員を指導する立場にあるベテラン社員が、出発から解散まで学生に密着して実地指導をするものです。

  • 運転手さんと出発前の打ち合わせ
    運転手さんと出発前の打ち合わせ
  • 全員定刻前に集合し、無事に出発
    全員定刻前に集合し、無事に出発

旅行会社の添乗員が日常業務で行っている、ツアー実施に必要な資金と業務用スマートフォンを学生が責任を持って預かり、支払いと領収書の受け取り、訪問予定先のレストランや施設への事前連絡や確認なども学生が分担しながら行いました。

  • バスの車中は「実習室」です
    バスの車中は「実習室」です
  • 箱根彫刻の森美術館前
    箱根彫刻の森美術館前

食事であっても事前に「アレルギーのある方へのメニュー変更はどうなっていますか」「先方への連絡は何時までにしますか」、食後には「おかずは何品ありましたか」「食事の内容はどう評価できますか」「お年寄りや子供にとってはどうでしょうか」など質問が発せられるので、学生達が気を緩める時間はありません。

  • 事前の調べはしていても、緊張の面持ち
    事前の調べはしていても、緊張の面持ち
  • 宿泊ホテル到着後、筆記試験と講義
    宿泊ホテル到着後、筆記試験と講義

全行程の指導をいただいたJTBのベテランも、夕食後の引率教員との打ち合わせでは「日常の添乗業務のほうが、ずっと楽です」と話しながらも、笑顔を見せていました。

1日目の指導と経験が功を奏して、2日目になると学生達は添乗業務の基礎を習得してきて、スムーズなツアー進行になって来ました。

朝食後のチェックアウトも無事に済ませ、箱根観光の代表的なスポットを巡りました。もちろん担当の学生は、各地での支払い、事前連絡や引率と説明だけでなく、バスの中での研修指導も初日同様です。

  • 富士屋ホテルで館内見学とレクチャーの後で
    富士屋ホテルで館内見学とレクチャーの後で
  • 少し慣れてきたのか笑顔も
    少し慣れてきたのか笑顔も

昼食後の最終訪問先である箱根富士屋ホテルでは、由緒あるクラシックホテルの伝統と行き届いたホスピタリティーの精神に触れ、一流ホテルの業務とそこで働く人達のプライドを知ることができました。対応していただいたベテランホテルマンに、質問や感想を直接語りかけに行く学生もいました。

  • 休憩ポイントも「休み時間」ではありません
    休憩ポイントも
    「休み時間」ではありません

夕刻のサービスエリアでの休憩を終え、後は1時間で学園に帰るというころには、バス内での研修も緩やかになったせいか、はたまた初めての研修疲れからか、「船を漕ぐ」学生が出てきました。この1泊2日を引率した教員も、学生達の真剣な取り組みを見てきたので、声をかけることはできませんでした。

この研修は学生各自が「何かを感じ」「何かを考え」実践した、実り多い1泊2日であったと言えるでしょう。
学生諸君は自ら考えよく頑張りました。

ご協力いただいた皆様には、ここに改めて感謝を申し上げます。

学生達の声

国際文化学科 平野 国男

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