世界で見つけた驚き ~異文化を楽しもう!~ 南北スーダン編 No. 1
2016/01/15
国際文化学科 杉野 知恵
今回からは南北スーダンで見つけた驚きをご紹介します。
地域ごとに異なる顔を持つ広大なスーダン
2011年7月に南スーダンが独立するまで、南北を合わせたスーダンはアフリカ最大の国でした。面積は日本の約5倍、国土は北部の乾燥した砂漠から南部の高温多湿なサバンナ気候へと広がり、地方ごとに部族や文化が異なります。
初めてスーダンの首都ハルツームに降り立った時には、これがアフリカなのか!と暑さと埃っぽさに圧倒されたのを覚えています。スーダン人はヨルダン同様アラビア語を話すのですが、とても早口でリズミカルに響き、アフリカの音楽に似ていると感じました。ちなみに、スーダンの方言で良く使ったのは、「ミーヤ・ミーヤ」。ミーヤはアラビア語で100を意味し、スーダンでは「100・100」で「元気」の意となります。語尾を上げれば「元気?」、下げて「元気!」、簡単に挨拶ができます。
女性でラッキー♪と思わず感じる瞬間
スーダンに限らず、中東の国々では、支払いや手続きのため窓口に殺到する人々をよく見かけます。空港のカウンターや郵便局、パン屋さんなど、混んでくると窓口は、人人人であふれ混沌となります。ほとんどが男性なのですが、たまに女性がいると、周りの男性達が「先に行きなさい」と通してくれたり、窓口でも優先して手続きをしてくれるのです。イスラム教では女性は守るべき存在であり、私もいろいろな場面で親切にしてもらいました。
雪ならぬ砂が積もるとは?
ところで、雪が積もるとはよく言いますが、スーダンでは「砂」が積もります。ハブーブといわれる砂嵐が6月前後に頻発し、その間の数時間は街中が砂漠の砂を大量に含んだ黄色い空気で覆われ、外に出ようものなら目、鼻、口が砂でジャリジャリ、強烈な砂のシャワーを浴びることになります。ハブーブが去った後は、家の外はもちろん家の中まで粒子の細かい砂が積もり、土埃のにおいが立ち込めます。
今回は、少し埃っぽくて、読んでいてのどが渇いたかもしれませんね。次回は、スーダンで見つけた意外なスポーツとフルーツについてです。お楽しみに!