あえて手紙を書く――基礎ゼミⅠの風景

個人と個人をつなげる方法は日進月歩で、郵便を利用した手紙でのやり取りは、時代の流れの中で見るなら「やや遅れている」ように感じていることはありませんか。世の中はLineやFacebook等のSNSの利用に傾き、何よりも瞬時の交流に価値が置かれていることは確かです。コミュニケーション手段としての手紙は、サイバー空間を瞬時に駆け巡るのでなく、手紙に託した私たちの想いや情報が物理的に空間を移動するために発信者と受信者のあいだには微妙なタイムラグがあるのです。手紙にまつわるエピソードには、このアナログ的な世界の曖昧さがにじみ出ているように思います。

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手紙の基本は手書きです。流れるような筆さばき、個性的な文字など書き手の人柄や感情が透けて見えてきます。書かれた文字や手紙そのものに「魂(タマ)」を感じてしまいます。想い、心、情念のコミュニケーションとも言えるのではないでしょうか。コミュニケーション力をアップする一環として、1年の基礎ゼミでは私信、2年ではビジネス文書に挑戦しています。1年のゼミの学びでは、出身高校の先生に大学生になった自分の想いを伝える手紙に取り組んでいます。

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