2025年度「博物館実習A」の見学実習を実施しました
2025/12/08
博物館学芸員養成課程2年次必修の「博物館実習A(見学実習)」は、地域に根差した公立博物館の現場を知ることを目的とした実習科目で、年に複数回の博物館見学を実施し、博物館活動の理想と現実について学びます。
本年度の夏季休暇中には、9月14日(日)に新宿区立漱石山房記念館を訪れました。学芸員の今野慶信先生から同館の理念や活動の説明を受け、展示や施設を案内していただいた後、実習生との対話・交流が図られました。
同館は、夏目漱石が晩年の9年間を過ごした「漱石山房」の跡に立地し、その一部が「漱石山房再現展示室」に復元されています。同館が「夏目漱石記念館」ではなく「漱石山房記念館」として、「場の記憶」を後世に残すことを大切にされていることが伝わりました。
帰りには、同館作成の「周辺まち歩きマップ 漱石の散歩道」を手にしながら、漱石誕生の地などの史跡をめぐり、ここでも「場の記憶」の重要性を全員で体感しました。以下は実習生から寄せられた感想の一部です。
- 私は文学について詳しくないのですが、自分の専門と異なる分野の博物館に、学芸員として勤めることもあると思うので、専門であるかどうかにかかわらず、さまざまな分野に興味関心を広げることが大事であると、今回の実習を通じて実感しました。
- 博物館が収蔵資料の魅力を広く発信するためには、同館が実施されているスタンプラリーやアニメとのコラボのような工夫も必要であることを知るとともに、学芸員とはつねに資料と向き合う姿勢が、何より大切な仕事であることを痛感しました。




