【授業紹介】「映像デザイン」「映像デザイン実習」

「映像デザイン」「映像デザイン実習」は、ビデオ映像、CG・アニメーション、出版編集、グラフィックデザインの4つの専門クラスに分かれて学修する3、4年生の科目です。今回は3年生の鈴木智子さんが、履修しているCG・アニメーションのクラスを紹介します。

3年 鈴木智子

この授業はセット科目になっていて、火曜日と金曜日の1、2限に行っています。火曜日は山田みどり先生にCGについて、金曜日は森田和夫先生にアニメーションについて教わっています。

火曜日の授業では、静止画をCGで作りました。最初はリアルな1本の木を作る予定でしたが、せっかくCGを教えてもらっているので、もっと現実から離れた世界を作った方がおもしろいのではないかと考えました。水や光るもの、私の好きなものをたくさん入れて、実際に見てみたい!行ってみたい!と思うような世界を目指しました。CG画像(下)の林檎の木は、いろんなところに林檎がくっついていて、左右についているランプも光っている部分が林檎の形になっています。ぜひ注目して見てみてください!

CGで絵を描くという作業はとても時間のかかる作業でした。はじめに、アイデア通りに形を作るためのモデリングという作業をします。ライティングや質感も同時に設定していきます。つぎに、設定に従って自動的に画像を描き上げるレンダリングを行います。レンダリングされた完成画像を見たとき、手書きのイラストでは絶対に描けないような世界を目の当たりにして、これって私が描いたの?と信じられないくらい感動しました。
今は別のものをCGで作って、それをアニメーションにする作業をしています。このような静止画が動けばさらにおもしろいと思います。CGでアニメーションを作るときにいいなと感じるところは、重そうなものを空中に浮かしたり、実際には曲がらないような固いものを簡単に曲げられたりすることです。ほんの少し形を歪める動きをつけるだけで、木や林檎が、ひとつのキャラクターになってしまいます。
苦労した分、作品が出来上がったときの達成感があり、CGの授業を受けることができて本当によかったと思います。

金曜日の授業ではアニメーションの基本的な仕組みを教わります。はじめに、何も写っていないフィルムにカラーペンで直接絵を描くシネカリグラフィー(写真上)という手法を体験します。四苦八苦して描き上げたフィルムを映写機に掛けて映してみると、躍動するカラフルなパラパラアニメに感動します。
つぎに、写真を一枚一枚撮ってそれをつなげて動画にするストップモーションアニメーションを作り、講義で教わった通りに動くのかを確かめます。この作業工程はとても地味で、人形を少し動かしてはシャッターを切り、また少し動かしてはシャッターを切るという繰り返し作業です。撮り終えたあとに連続的に写真を見ると、現実では動くはずのない人形が、画面の向こうの別の空間でまるで生きているかのように動くのです。

背景の木や草の配置や、どうやって人形を動かすのかなど、先生に意見を伺ったりしましたが、すべてが自分で考えて作り上げたものなので、一つひとつが私の宝物です。
撮影途中に、モールで作った人形の足を少ししっかりした針金に交換してみたり、湿気で立たなくなってしまった背景の紙製の木を針金で固定してみたり、木の実を付け足してみたりと即興的な作業でしたが、私自身、行き当たりばったりで作るのが結構好きなので、ハプニングや問題の数々は楽しい出来事でした。
そして何よりも作業環境がとてもよくて、私がこつこつと作業している後ろで先生がギターを弾いてくださるという、なんとも和む空間での作業は楽しかったです。

CGもストップモーションアニメーションも初めての体験なので、こうすればよかったかなと思うところが出てくるかもしれませんが、今の私にとってはとても満足できる作品になったと思います。
今回の経験を生かして、このつぎに作るものはもっともっとよい作品にしていきたいと思います。
下のアニメーションは未完成ですが、前期の作業としてここまで作ることができたので掲載させていただきました。この続きは後期の授業で完成させます。

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