卒業論文を書き終えて

国際文化学科4年 福田 瞳

私が卒業論文を書いた理由は、大学生活4年間の集大成として、なにか成果を残したかったことと、入学当時から法学を研究したいという思いがあったからです。

卒業論文のタイトルは、「少年犯罪と報道」です。なぜこのテーマを選んだかというと、京都府亀岡市で起きた未成年者による自動車事故に衝撃を受けたからです。無免許運転の少年が、登校する小学生の列に突っ込み死傷者を出した事件です。被害者の児童の名前はすぐにテレビで知られることになったのに、加害者である少年の名前は「少年法」によって公表はされないということに矛盾を感じたからです。そして、報道のあり方について疑問を抱き、本来の報道機関の役割について研究してみたいと考えました。

実際に卒業論文を進めていく間に、自分の研究内容に関連したニュースや新聞記事を細かくチェックするようになり、これはなぜこうなるのだろうと深く探究したいと思うようになりました。「なぜ」を解決するために関連書籍や論文を読み調べることはとても楽しく、更に内容を掘りさげるようになりました。

しかし、研究をするにあたり、自分の考えと同じ研究者がほとんどいないため、専門書や論文を探すのが大変でした。また、本や論文に書かれている内容の解釈に時間を要し、もう少し時間があればと思うこともありました。

卒業論文を書くことにより、専門書や論文の記述から、自分の考えを主張するために必要な部分を抜粋し、どのようにそれを自分の論文に活かしていくかという方法を学びました。また、指導教授の光田先生が丁寧に教えてくださったので、正しい文章の書き方も身につきました。

卒業論文は大変で、難しいと思っていたのですが、自分の研究したい分野を学ぶことはとても楽しく、大きな目標をクリアしたときの達成感は今まで味わったことのない感動がありました。ゼミのメンバーで意見交換をし、先生と意見を交わしたことで有意義な時間を過ごせました。大学に入って、好きな分野の研究を思う存分できた経験は、大切な思い出になりました。この経験をいかし、社会に出てからも、常に探究心を持ち続け、信念を貫いていきたいと思います。

学生の声 :新着投稿