世界で見つけた驚き ~異文化を楽しもう!~ バングラデシュ編  その3

国際文化学科 杉野 知恵

バングラデシュ編の最後は、女性に関するテーマでしめくくりたいと思います。

女性の伝統的衣装

どこの国でも女性はおしゃれで、伝統的な衣装も素敵です。バングラデシュでは、主に未婚の女性がサロワカミューズ(ズボンの「サロワール」と上着の「カミース」の合成語、通称「サロワカ」)を、既婚女性がサリーを着ることが多いようです。サロワカは、体の線が見えないように裾が長い上着とゆったりとしたパンツと胸元を隠すショールがセットになっています。結婚式やイベントなどでは私もサリーを着ました。

サリーは約6mx1mの一枚の布をくるくると体に巻きつけるだけのシンプルな衣装です。シンプルゆえに綺麗に着こなすのは意外と難しく、どこでも親切なバングラデシュのおばさんたちが、「あら、あなた、着方がなってないわよ!」と言わんばかりに、エレガントな肩のひだの寄せ方やら上品な裾の長さなどいろいろとアドバイスをしてくれました。

  • 女学生のサロワカは清楚に可愛らしく
    女学生のサロワカは清楚に可愛らしく
  • マダムたちはサリーの着こなしも堂々と!
    マダムたちはサリーの着こなしも堂々と!

眉のお手入れ

最後はバングラデシュで驚いた眉のお手入れについてです。みなさん、眉のお手入れはどうしていますか?バングラデシュでは、なんと糸を使います。写真のお姉さん(右側)が口にしているのは普通の糸。この糸をうまく毛に巻きつけて、ピッ、ピッと一本ずつリズミカルに抜き取っていきます。ピッの瞬間は少しピリッとした感覚がありますが、ほんの一瞬だけで「痛い」というほどではありません。眉の形が整えられ顔の産毛も抜かれてすっきりしますよ(とはいえ、引っこ抜くので直後は毛穴が赤くなることがあります)。

  • 眉抜きの達人
    眉抜きの達人

バングラデシュ編、楽しんでいただけましたでしょうか。私にとってのバングラデシュはイスラム教との最初の接点であり、異文化との出会いにあふれた場所でした。バングラデシュのムスリム(イスラム教徒)の穏やかな日常にどっぷり浸かっていた最中に、アメリカで同時多発テロ(9.11)が起きました。その後、アメリカをはじめとする非イスラム世界で映しだされるムスリムのイメージ(怖い、テロリストといったステレオタイプ化)に違和感を覚えるようになっていきました。

次回からは、ヨルダン編の予定です。お楽しみに!

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