「世界一大きな授業2016」に参加して
2016/07/19
国際文化学科 杉野 知恵
「世界一大きな授業」は、世界の教育の現状を世界中で同じ時期に学び、教育の大切さについて考える世界規模のイベントです。毎年100か国以上で開催されており、駒沢女子大学では、3年前から国際協力研究会(K-FRIP)が中心となって取り組んでいます。
「世界一大きな授業」についての説明を聞く
今年は、例年実施している学内イベントに加え、模擬国際会議を行いました。会議のテーマは、「学校や教員が不足している紛争下のC国(被援助国)に対する教育支援について」です。C国の教育大臣、援助国側の関係者、C国の教員や市民、国際NGOの代表などの役割を学生が熱演しました。一方、傍聴席の学生は、分析メモを取りながら会合を見守り、模擬会議終了後に気づいた点を発表しました。様々な視点からの鋭いコメントが相次ぎ、議論は大いに盛り上がりました。学生の意見をご紹介します。
配役は立候補で決定、演技派ぞろいでした
- 困っている国に援助国の支援を押し付けるのではなく、問題点は何か、何をすればC国の教育向上につながるのか、援助国と被援助国がしっかり話し合い、支援の方向性を具体的に決めるべき。C国政府、親、子供たち自身へ教育の大切さを説かなければ根本は何も変わらないだろう。(3年MTさん)
- 途上国側が紛争を終わらせるのが先決だと感じた。紛争が終わらなければ軍事費がいつまでも教育費に使えないし、教育がなければ何も対策ができない。まずは途上国側が教育に力を入れている姿勢を示すことが重要。(3年MOさん)
- 被援助国の中でも、立場や住んでいる地域、価値観によって、今求めるものは違ってくる。いろいろな人々の意見を聞いて調査したり、整理したりすることは大事だと思う。紛争が終わった後に経済を発展させていくこと、心の安定を保つことや復興に教育・学校は大きく貢献する。子どもには勉強の楽しさを、親には教育の大切さを伝えるような支援もとても重要だと思う。(3年YMさん)
- 援助する側は、援助される側の声にもっと注意深く耳を傾ける必要があると感じた。そうすれば援助国と被援助国とのすれ違いが解消されるだろう。(3年YKさん)
つづいて、K-FRIPメンバーの感想です。
- 自分に何が必要か、何が出来るかを考えるいい機会になりました。これからもたくさん考え、行動していきたいと思います。(2年AYさん)
- 世界一大きな授業で改めて教育の大切さや現状を知りました。これからもたくさん学び考え、それをもっと多くの人にも知ってもらいたいです。(2年OWさん)
- 周りの人たちも真剣に教育のことを考えてくれていて嬉しかった!(3年IAさん)
- 今年も「世界一大きな授業」を開催させていただきました。今回は新たな試みとして模擬授業にも取り組みました。このような貴重な機会を頂けたことに感謝しています。世界にはまだまだ教育を受けたくても受けられない子どもがいます。その現状を伝えていく、考えていく、行動していくことが大切です。私たちはこれからも世界の教育問題や、貧困問題などに国際的な視野で取り組んでいきたいと思います。 (3年SUさん)
学内イベントを終えてポーズ