浴衣ファッションショーで盛り上がりました(和装文化論Ⅰ)
2016/07/27
石田かおり(哲学的化粧論)
着物の基礎知識と動作を講義と実習を交えて学修する「和装文化論」では、前期に着物の基礎知識を学修します。着物の種類、TPOに応じた着こなし、季節に応じた着分け、全国各地の染めや織の種類、伝統色、柄の種類と意味、紋の種類と格などです。着物の構造と各部位の名称を覚えるために、夏休み前には浴衣を着て、半幅帯を結び、たたむ学修もします。
生きた知識を身につけるために、前期授業の最後には履修者全員がモデルになり、浴衣ファッションショーを実施します。モデルになる以上は、正しく着るのはもちろん、美しい着こなしにとくに注意するようになり、学修効果が上がります。今年も浴衣ファッションショーは大いに盛り上がりました。その模様は写真の通りです。グループごとに小道具やポーズを工夫しているのがわかります。
今年はこれまでのどの年度にも増して熱心に授業に取り組む学生が多く、着物の基礎知識についての試験では80点以上の高得点者が半数を超え、教師としては嬉しい驚きでした。
履修した学生からは次のような感想が聞かれました。
- 「着物についてまったく知らなかったので、授業は新しい発見の連続だった」
- 「祖母の家に行ったときに着物を見せてもらったら、授業で出てきたものがあり、それが何かわかった」
- 「自分の出身県(鹿児島県)の特産物である大島紬は知っていたが、全国各地の知らなかった多様な染と織を知ることができてよかった」
- 「自分一人で浴衣が着られるとは思っていなかったので、着られるようになってよかった」
最後に全員で記念写真
着物が自分のワードローブに加わると、ファッションだけでなくライフスタイルやものの見方の面でも人生が豊かになります。また、日本に来る外国人旅行者数は今年も過去最高を更新し、仕事で外国人と接することも日常的な昨今、日本の文化を明確に説明できなければ困ることもあります。コミュニケーションを学ぶ人間関係学科の学生にとって、この授業がノンバーバルコミュニケーションである身体表現の学修という授業の第一目標だけでなく、海外とのコミュニケーションの点でも役立って欲しいと思っています。