りんどう祭実行委員へのインタビュー

今年のりんどう祭は実行委員長、副実行委員長とも人間関係学科の3年生でした。学園祭を牽引した人間関係学科の先輩たちの話を聞いてみましょう。

Q1 学園祭実行委員になったきっかけは何ですか

濵田:新入生歓迎会で正副委員長が私と同じ嵐のファンだったからです。

神谷:「大学に入ったからには何かを頑張らないと」と思って、とりあえず新入生歓迎会が楽しかった実行委員会に入りました。

どうやら委員になったきっかけは新入生歓迎会ということです。大学に入ったら何をしようか、あまり深く考えずにとりあえず新入生歓迎会に出てみる、これは良い考えかもしれません。

  • 15001_01

Q2 実行委員をやっていて一番学んだことは何ですか

濵田:何といっても人間関係について多くを学びました。いろいろな人がいる委員の中での接し方や付き合い方を通してです。

神谷:私も人間関係を学びました。熱くならず冷静になる、仲間を大切にする、相手に適した付き合い方を考える、物事には批判から入らずポジティブに前向きに取組むなどです。もちろん愚痴を声に出して言うなどのストレス解消法も学びました(笑)。

  • 15001_02

2人ともそれぞれ自分の担当だった仕事に応じた業務知識は身に付けたそうです。企画書の作り方やメールの書き方、パンフレットの制作手順や、オフィスソフトやドローイングツールなどの使い方は大学の授業でも身に付けることができますが、やはり人間関係について多くを学んだ点が印象的でした。彼女たちは、2年でリーダー、3年で正副委員長とステップを昇ってきたのですが、リーダーなどに選ばれるのは先輩の指名なので、人間的な成長を先輩に見込まれたわけです。この辺は社会と同じかもしれません。

Q3 辛かったことと、それをどうやって乗り越えたかを聞かせください

濵田:いろいろなタイプの仲間がいる中でどのように接するのか、かなり迷った時期もあります。その時に一対一で話をするというコミュニケーションの基本を学びました。何よりも連絡を頻繁に取り合うことと、悩みを共有することを心がけて乗り越えることができました。

神谷:やりとりがうまく行かなかったことがありました。結局それは自分が一方的に要求や発言をしているのが原因だと知り、相手を理解するように努力しました。それに伴って、ずっと苦手だった、人に仕事を任せることが徐々にできるようになりました。それまでは人に説明するより自分がやった方が早いと思って、結局たくさんの仕事を抱え込んでしまうことが多くありました。

コミュニケーションの原則は「一対一の対話」ですから、濵田さんは実行委員の人間関係を通してまさにコミュニケーションの根本を学んだわけです。また人に仕事をどのように任せるかという神谷さんの悩みは、社会でもリーダーとなる人間が必ず抱える課題です。一方的に発言せず相手の話を聞いて理解を深めれば、どんな仕事を任せることができるかもわかるようになります。これらが連動している内容だという貴重な経験を身に付けることができたようです。

Q4 チーム作業で大切なことは何だと思いますか

濵田:メンバー全員の意思疎通も大切ですが、何よりもトップになる人の重要性を知りました。リーダーがきちんと職責を果たさないと組織全体がうまく動かないと思います。

神谷:引継ぎと線表作成です。私の場合前年度からの引継ぎだけではわからないことが多く、簡単な日程表しかなかったので、手を付ける順番や仕事内容が不明な箇所がありました。とりあえず夏休みの線表を作成して当番制で割り当てるようにしました。もちろんこれは今後に引継ぎをしていこうと思います。

文章化はコミュニケーションの基本です。神谷さんは、これまで口頭との併用で伝達されてきた情報をすべて文書化し詳細なスケジュール表も作成することで、委員各自の仕事内容がわかりやすくなったと言います。大手企業が最も重視している「見える化」と同じかもしれません。

Q5 実行委員の後輩たちにアドバイスはありますか

濵田:マニュアル通りにやろうとするのではなく、自分で考えて行動するような姿勢が必要です。

神谷:人同士の付き合い方が大切です。気持ちの切り替えをどのようにするか学んでください。

Q6 駒女の学生にも一言お願いします

二人:学園祭実行委員は絶対に楽しいです。いろいろな人の意見を聞くことができるから話のネタには困りません。りんどう祭は毎年開催時期が決まっているので、区切りもつけやすいです。

学園祭は毎年同じ時期に開催されるので、目標やスケジュールが立てやすく、仕事としては比較的楽な分野に入ります。ただそれゆえ毎年開催するのに精いっぱいで、今回の課題や今後の進め方といった総括がおろそかになる可能性があります。情報共有や引継ぎが十分でないのもそのせいでしょう。実行委員としては種々の経験を積み、得るものも多くあったと思いますが、学園祭自体をさらに充実した伸びしろあるものにするには、明確な目標設定を行う必要があります。それは入場者数でも、総売上金額でも、イベントのチケット販売枚数でも何でも構いません。数字で確認できる目標があれば、より実りのある実行委員経験ができるのではないでしょうか。

いずれにしても、2人とも経験を積んだ社会人のような素晴らしいコメントでした。学園祭実行委員は彼女たちにとって非常に良い経験であったようです。実行委員長の濵田さんは笑顔の素敵な暖かい人柄、副委員長の神谷さんはおしゃれで気さくなお姉さんタイプ、と性格の違う2人ですが、彼女たちが実行委員経験を通して獲得した『女子力』は、人間関係学科が求めるコミュニケーションに必要な要素が詰まっています。きっと彼女たちは社会に出ても大いに活躍してくれることでしょう。

  • 濵田千夏委員長(左)と神谷里美副委員長(右)
    濵田千夏委員長(左)と神谷里美副委員長(右)

(小林憲夫)

学生・卒業生の横顔 :新着投稿