3・4年生の橘田スタジオ合同で、「建築倉庫」に行ってきました!
2024/06/24
橘田スタジオでは、空間デザインのヒントや刺激をもらうため、スタジオ全員で見学会をたびたび開催しています。その1つとして、昨年、3・4年生合同企画で行った見学会をご紹介します。※
品川区の天王洲アイルにある「建築倉庫」という建築模型に特化したユニークなミュージアムです。寺田倉庫の「WHAT MUSEUM」というミュージアムエリアの一部として運営されています。約30以上の建築家や設計事務所からお預かりした600点以上の建築模型を保管・一部を公開。展覧会企画も併せてみることができます。
帰りには近くにある同じく寺田倉庫が立ち上げた、日本ブランドの希少な画材を取り揃えた店舗兼ラボ「PIGMENT(ピグモン)」も見学しました。
3年生も4年生もそれぞれとても刺激をうけたようです。学生のみなさんのコメントをご紹介しましょう。
住空間デザイン学類 特任教授 橘田洋子
- 松津 美穂さん(2023年度卒業生 住空間デザイン学類 インテリアコース)
一度にあれほどいろいろな設計事務所や建築家の建築模型を目にしたのは初めてだった。建築倉庫は棚に並ぶ一つひとつの模型に見応えがあるのはもちろん、さまざまな模型を比較できる点に特徴があると感じた。見せ方や縮尺、素材の使い方が全く異なることが分かり、中には構造体の一部だけを切り取った模型もあり驚いた。建築模型においてインテリアや外観、空間の使われ方、構造などすべてを盛り込むのではなく、一番魅せたい部分に焦点をあてることで「伝わる模型」になるのだと理解した。
また、立体物である模型は俯瞰してみたり細部の一部分だけに着目してみたりと、写真で見るのとは違い、多面的に観察することができる。今回、実際に自分の目で観察して建築的な美しさや空間の用途を自分なりに想像を膨らませることができた。建築模型の表現手法や自分の目で多面的に観察することの重要性を学んだ一日となった。 - 筏 結佳子さん(2023年度卒業生 住空間デザイン学類 インテリアコース)
建築倉庫では建築家や設計者のアイデアや思考・建物が建つまでのプロセスを垣間見ることができる、貴重な資料を保管している。中でも目に付いたのが「構造模型」。力の流れやバランスを感覚的に捉え、コンセプト模型から架構模型、ディテールの模型などといった構造の仕組みや実際の造り方を間近に見ることができた。
また、模型でどのように空間を表現するかという点にも着目。たとえば内装は、外から見た内装の見え方という普段は気にすることのなかったポイントに気づくことができた。3Dでの表現では、ひとつの角度からしか見えなかったものが、模型ではいろいろな角度から細かく見ることができることを、改めてどちらも重要な表現であると、勉強になる1日であった。 - 溜 みなみさん(4年生 住空間デザイン学類 インテリアコース)
今回訪れた建築倉庫では、普段学校の課題では作らない大きさの建築模型が展示されていた。メディアで目にする有名建築や実際に利用したことのあるお店を模型で見ることもできた。今建てられている形と検討段階の模型、2種類が展示されているものもあり、細かな形の違い、色や素材の違いでまた別の建物にみえるという新たな発見もあった。実際に観にいくことが難しい海外の作品もあり、ここでしか味わうことのできない体験ができた。模型作品は、人間や植栽、家具など細かいところまで再現されており、作品と一緒に置いてあったQRコードを読み込むことで設計者、建築家の思考まで聞くことができて建築の魅力をより感じることができた。
この見学からこれからの課題での表現の仕方に生かせるような貴重な資料で手に入れることができ、今後の作品に生かしていきたいと思う。 - 陶山 菜菜さん(4年生 住空間デザイン学類 インテリアコース)
自分が訪れたことがあったり、見たことがある建物の模型を実際に見ることができて、とても貴重な体験をすることができた。私が特に印象に残っている作品は、隈研吾氏のスターバックスコーヒーSTARBACKS RESERVE(R) ROASTERY TOKYOの模型である。私自身このスターバックスを見に行ったことがあり、この建築物の特徴的なファサードがどのような経緯で今のファサードデザインに決定したのか、そのプロセスも模型という形でみることができ、大変感動を覚えた。今回、この見学を経てこれからの課題制作に生かしていきたいなと思っている。
- ※ 空間デザイン学部 空間デザイン学科の前身である人間総合学群 住空間デザイン学類のカリキュラムについて紹介しています。