新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。

国際文化学科主任
鈴木 眞

入学したばかりのみなさんは、何をどのように学べばよいのか、卒業するころにはどんな自分になっているか…、想像すらできないかもしれません。そこで、大学でつけるべき四つの「力」について、お話ししましょう。

まず、総合力を高めましょう。大学は専門的な勉強をするところですが、その専門を活かすには総合力が必要なのです。例えば、外国に出店する仕事を任されたとしましょう。語学が堪能なだけでは不十分です。資金の調達、住民との相互理解、日本の説明、人材の確保、適切な労働条件の設定など、クリアーしなければならない課題が山のようにあるはずです。このとき、様々な分野に対する知識がものをいうのです。着実に学習を進め、教養と専門のバランスの取れた総合力をつけてください。

次に、情報力を高めることをお勧めします。知識の集積というと、「知識偏重」だとか「詰め込み教育」というマイナスのイメージがありますが、決してそんなことはありません。幅広い知識は、考えるための強力な道具です。道具が揃っていなければ問題を解決することはできないはずです。世界の状況は刻々と変化しています。必要とされる能力や人材も変化しています。最新の情報を得ることで、自分を磨いてください。

第3は、行動力を高めることです。書物やインターネットで集めた情報も貴重ですが、それをもとに自ら行動することで生きた情報を収集してください。多くの先輩たちが、海外での研修・インターンシップ・ボランティアに参加したり、留学したりすることで大きく成長しています。遠くから眺めてばかりいると、恐怖心だけがつのります。失敗を恐れず、「エイッ!」とジャンプしてください。

最後は、抽象的な表現ですが、人間力を高めることです。どんなに困難な状況にあっても、リーダーとしての包容力を発揮し、前向きに取り組む姿勢を磨いてください。「そこにいなくてはならない人」に成長してもらいたいと願っています。

大学の最も大きなメリットは、自由に使える長い時間があることです。この「ゆとり」を活かして、「まだ会ったことのない自分」に出会ってください。その「出会い」の種をまき、花が咲くまで見守るのが教員の仕事です。長い道のりですが、走り続けましょう。私たち教員も、みなさんがゴールするまで伴走します。苦しいことも、楽しいことも、すべてを共有しながら一緒にゴールをめざします。

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