身体文化ゼミでの資生堂見学会

前期定期試験が終わった翌日の8月7日、石田が担当する専門ゼミ(2013年度以降の入学者の科目名では「身体文化ゼミ」)では、資生堂ビューティークリエーション研究センターの見学に行きました。毎日の学修が社会にどう結びつくか、学生は実感を持つことが難しく、社会でいきる学修をするために学生時代に何をすればよいのか悩む学生が多い現状に対して、学生が企業現場に行き、大学での学修と社会との接点に触れることでこの問題が少しでも解決することを期待して、企画・提案しました。

  • 身体文化ゼミでの資生堂見学会

資生堂ビューティークリエーション研究センターは本社の一部門です。資生堂本社はどの部署も見学を受け付ける仕組みがないのですが、資生堂客員研究員でもある石田が、前身部門の時代から20年以上もこの部署で化粧文化研究を実施し、その成果をいかす活動をしてきたことと、来年度から寄付講座が始まるご縁もあって、特別に今回の見学が実現しました。

始めに、課長の伊藤さんより、資生堂の事業概略と、ビューティークリエーション研究センターのおもな業務の説明を受けました。参加する学生は事前に資生堂ホームページで企業活動を予習してきましたが、知らなかったことも多々あったようです。中でも、「Komajoグッドスタートプログラム」でのお化粧入門講座の講師に今年度も来ていただいた西島悦先生を始め、パリ・コレクションなど世界最高水準の第一線で活躍するヘア&メーキャップアーティストたちがこの部署にいることを知って、単なる化粧品の製造販売だと思っていた化粧品メーカーのイメージが大いに変わったようでした。

  • 身体文化ゼミでの資生堂見学会

次いで石田が、資生堂の化粧文化研究の概略と、研究成果が企業活動にいかされたおもな実例を紹介しました。レポートが書けることやレジュメを作って研究発表できることが、社会人になったときに即必要だという点が、とくに学生の印象に残ったようです。

  • 身体文化ゼミでの資生堂見学会

後半は、研究成果が化粧法の開発にいかされた例として、心理学が専門の学術博士の高野さんから、笑顔とメーキャップの関係についてレクチャーを受け、ビューティーコンサルタントを通じた店頭での情報提供方法の開発を担当している古賀さんと丸山さんの指導で、笑顔を応用したメーキャップを自分でする体験をしました。

  • 身体文化ゼミでの資生堂見学会
  • 身体文化ゼミでの資生堂見学会

それまで学生たちはたいへん緊張した面持で聴講し、熱心にメモを取っていましたが、笑顔を作ってメーキャップすると一気に緊張がほぐれ、皆とてもよい表情になりました。これがまさに化粧の心理的効果です。

  • 身体文化ゼミでの資生堂見学会

今回の見学が学生一人ひとりの今後の学修にどういかされるか、ゼミ担当者として楽しみでもあります。

  • 笑顔メークを終えたところ
    笑顔メークを終えたところ

(文責 石田かおり)

学科の1年 :新着投稿