I.A.さん(2019年度卒)からのメッセージ

市役所職員として学芸員資格が役立ちました

2019年度卒のI.A.さんは、現在、群馬県の渋川市役所の職員として活躍されています。学芸員資格を持っていたことから、市の歴史資料館や文化財に関わる仕事を2年間担当されていました。特に地方公務員を目指している皆さんに向けて、つぎのようなメッセージを届けていただきました。


はじめまして、2019年度卒業のI.A.です。イニシャルでよろしくお願いします。
駒沢女子大学に在学中、地方公務員を目指していた私は、群馬県の渋川市役所に一般事務で採用されました。ですので、最初から学芸員になろうと思っていたわけではありません。しかし、採用試験の面接の際に大学で日本史や日本の文化を学んでいたと伝えていたことと、偶然資料館担当2枠のうち1枠があいていたため、学芸員資格を持つ私が歴史資料館の施設運営を2年間担当させてもらえることになりました。

当時の業務内容は、担当する歴史資料館の施設管理と体験教室・企画展などの施設運営や、博物館以外の市内の文化財に関わる事務などでした。
こうした業務を担当する際に、駒沢女子大学の博物館学芸員養成課程の学びで特に役に立ったことが2つあります。1つめは古文書の取り扱いや展示パネルの作成の実習です。担当していた資料館では、市民の方から江戸時代後期頃の古文書の寄贈が多く、これらの資料の整理や展示をする際にとても参考になりました。また、企画展の際には説明パネルのデザインやパネル自体を作製することもあり、駒沢女子大学の博物館学実習館での展示実習が役立ちました。

2つめは必修科目であった博物館概論です。これについては役に立ったというより、意識していたことなのですが、授業の中で学んだ「生涯学習の場としての博物館の役割」ということが強く印象に残っており、企画展などを企画する中で常にこの言葉を念頭に置いて、業務に取り組むことができました。

大学在学中には、学芸員課程で学んだことを生かせるとは正直思っていませんでした。しかし、たまたま学芸員資格を持っていたことから、私は他の市役所職員とは違う経験をさせてもらうことができました。今は将来的に博物館などに就職することを考えていなくても、大学で学芸員資格を取っておくことは、社会に出てから思わぬ経験につながることもあるのではないかと思います。

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