世界で見つけた驚き ~異文化を楽しもう!~ 南北スーダン編 No. 3

国際文化学科 杉野 知恵

初めての外国人・・・怖いよぅ

世界で見つけた驚きの最後を飾るのは、南スーダンの人々についてです。

  • 水汲み途中のお姉さん。ビーズの腰巻がオシャレ。
    水汲み途中のお姉さん。
    ビーズの腰巻がオシャレ。

南スーダンでは、日本のNGOが様々な場所で支援活動を行っており、私も何度か現地を訪ねる機会がありました。町から遠く離れた村の子供たちは、外国人を見かけることはほとんどありません。そのため、私たちを見かけるとまず外見の違いにぎょっとするようです。小さな子供たちは、肌の色の違いに驚きを隠せません。そうっと横から近づき、私の腕をこすってくる子もいました。その下に黒い皮膚が隠れているのではないかと思ったのではないかとのこと。あるときには、私を見て泣き出す子もいました。お化けは白い色をしているといわれており、お化けが来たと思ったのだとか。

  • 南スーダンの子供たち。外国人が珍しくて集まってきます。
    南スーダンの子供たち。
    外国人が珍しくて集まってきます。
  • 南スーダンのマーケットで見つけた貴重なカルシウム源(虫です)。
    南スーダンのマーケットで見つけた
    貴重なカルシウム源(虫です)。

Tribal Mark(部族のしるし)

南スーダンの部族は、成人の証として額や顔に切り傷をつける儀式を行います。その傷が治るとケロイド状になって部族独特の印が刻まれるのです。例えば、額に6つの横線があればヌエル族、3本のV字線ならディンカ族、丸いイボ状のケロイドが並んでいればシルク族など。部族は一目瞭然です。しかし、部族間の紛争が起きれば、マークで簡単に敵だとわかってしまい、危険に身をさらすことになりかねません。最近はマークのない(儀式を行わない)人々も増えているのだそうです。

終わりに

世界には様々な習慣や文化があり、自分の文化と異なるほど、出会った時の驚きも大きくなります。異文化に身を置くことで、かえって日本について考えさせられることも多くあります。日本にいれば、日本の文化や風習は当たり前ですが、外国の人々にとっては、私たち日本人が異文化なのです。日本ではどんなものを食べるの?毎日着物を着ているの?力士を見たことはある?などなど、日本に興味がある人ほど、多くの質問を投げかけてきます。

私は、最初に赴任したバングラデシュで、日本について知らないことが多すぎると気づき、和服の着付けや日本史などに関心を持つようになりました。異文化交流は、自分が異文化を知るだけではなく、相手に自分の文化について伝えることで成り立ちます。今回のシリーズを通じて、外国や異文化に関心を持った皆さんは、好奇心をもって自分のまわりを見直してみてください。きっと新たな発見や驚きがありますよ!そして、その発見は、皆さんが外国の人々と接するときにも必ず役に立つはずです。

  • バングラデシュのレセプションにて
    バングラデシュのレセプションにて

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