アクティ部春合宿2016「西会津町除雪ボランティア」2016年2月7日(日)〜9日(火)
2016/02/26
アクティ部では、昨年に引き続き今年も春合宿として福島県西会津町で「除雪ボランティアと雪国生活文化体験」に行ってきました。今年は一般学生にも参加を呼びかけ、アクティ部部員12名と一般学生10名、引率3名の総勢25名で行ってきました。
2月7日(日)の朝8時にバスで西新宿を出発し、午後1時過ぎに西会津町に到着しました。今年は例年になく雪が少ない中、まず初日は、会津藩の公文書にも使われていて、最近までその制作が途絶えてしまっていた「出ヶ原和紙」の紙すき体験をしました。みんな初めての体験のため興味津々で説明を聞きながら冷たい水に手を入れていました。
夜は、翌日除雪を行う予定の小清水地区に移動し、地元の方々と交流会をしました。昨年も同じ地区で除雪を行ったため、顔見知りの顔に再会できてみな大喜びでした。その後、四班に分かれて民泊させて戴きながらさらに交流を深めました。
翌8日は、朝から雲一つない快晴の下、四班に分かれて除雪の困難な高齢者のお宅を中心に、昨年「西会津町若者まちづくりプロジェクト」から生まれた『ジョセササイズ』を行いました。この 『ジョセササイズ』とは、今まで雪国の冬の間の辛い労働であった除雪を、ポジティブに捉え直して人にも喜ばれ自分の身体にもいいエクササイズにしてしまう、という新しい考え方の除雪です。今、雪国の若者を中心にちょっとしたブームを起こしつつあり、今回のわたしたちの活動もいろいろなメディアに取材されました。
(朝日新聞デジタル 「ジョセササイズ」楽しもう 除雪を観光の目玉に 福島 2016年2月8日)
2日目の夜は、西会津町の町長も参加して地元の若者たちとの交流会で盛り上がり、翌10日は、午前中に雪下キャベツの収穫体験をしたあと地元の美味しい食事でランチを取り、バスで無事新宿に戻ってきました。
今回の2泊3日の春合宿を通して、学生たちはいろいろなことを体験しましたが、これらの経験はきっと彼女たちの将来にとって大きな財産になると思います。 アクティ部では、「頭で学ぶより身体で学ぶ。身体で学んだことは知恵になる!」をモットーにボランティアを中心とした様々な活動を行っております。大勢のみなさんの入部をお待ちしております。
アクティ部部長・住空間デザイン学科・榎本文夫
参加学生の感想(西会津20160207〜09)
空間造形学科3年 藤井鮎子
2月7日から9日までの3日間、雪かきボランティア合宿に参加しました。最初は友人に誘われるかたちで軽い気持ちのなか参加しましたが、西会津の方々のあたたかさに触れられる、大変貴重な体験となりました。
ジョセササイズは今回が初めての経験でしたが、積もった雪の中、除雪作業の全く分からない私たちにも地元の方々は丁寧に教えてくれました。そして昼間の体験のみではなく、夜の交流会と民泊でお世話になったお家では、雪の多い場所での暮らしや普段の生活についての貴重なお話も聞け、勉強になりました。
実家よりも落ち着けるもう一つの故郷に、今度はまた違う季節になって訪れたいと思います。
空間造形学科3年 牧野 結
私にとって初めての西会津だったのですが、とにかく今まで感じたことのないほどの人情に触れられた3日間となりました。今回はジョセササイズという除雪を経験させて頂き、雪国に暮らすことの大変さを体感しました。しかし、それ以上に自然の中で暮らすこと、助け合いながら生きている西会津の方々と出会ったことで、自分の中での価値観が変わりました。自分たちの作ったものを分け合って食べる。これがどんなに幸せなことか。これは西会津に出向かなければ、心から実感することは無かったと思います。
今回は3日と短い期間でしたが、この経験は忘れられない経験となったので、今後、他のボランティアも参加したいと思っています。
住空間デザイン学科2年 菊地佳奈
今回の西会津合宿は体験学習が満載でとても充実感を得ることが出来たと感じています。西会津到着直後の紙漉き体験から始まり、まずは西会津の歴史 と伝統にふれることが出来ました。最初の木の繊維を綺麗に剥ぎ取る工程から、最後に和紙を乾かすところまで丁寧に教えて頂き、手作りの大変さと共に、人の手でひとつひとつ作られたからこその味わいや風情を感じ、改めてその土地ならではの伝統の大切を実感しました。そんな素晴らしい伝統がまだ存在する西会津が尊いような気持ちにもなりました。また、最大の目的であったジョセササイズは天気にも恵まれ、晴れ晴れとした気持ちで行うことが出来ました。積雪が自分達の手で少しずつでも減っていく様子が感じられて、最後のすっきりと家への視界が開けた時には、達成感でいっぱいでした。そして何より、一緒になってジョセササイズに取り組んで頂いた富士の郷や黒沢地区の人々の優しさとユーモアにふれることも出来ました。美味しいものでお腹いっぱいになっただけではなく、その地域の人たちの気遣いや笑顔で胸いっぱいになりました。みなさんとの別れが本当に名残り惜しかったです。最後の雪下キャベツ収穫も思わず夢中になり過ぎてしまうような作業でした。雪の下から糖分たっぷりのキャベツが顔を出す光景を今でも鮮明に思い出すことが出来て、本当に貴重な体験だったと感じています。西会津での合宿は、西会津ならではの食材や味にふれただけではなく、同時に西会津の人々の温かい心遣い気遣いにふれることができて、西会津の魅力をたっぷりと体感しました。紙漉き、ジョセササイズ、民泊、交流会、雪下キャベツ収穫などさまざまな場面で感じた西会津の温もりをこれからも忘れずに胸にとどめていきたいです。そしてまた来年、西会津の地に再び訪れる日を心待ちにしています。
心理学科2年 野中まゆ
西会津の方々がとても温かく向えてくださったので、楽しく快適な3日間でした。雪下ろしが楽しくできて、かつ人の役にも立てるジョセササイズは素晴らしいと感じました。また、雪の中から窓が現れた時には感動的で達成感を感じました。去年も西会津にお邪魔したのですが、和紙作りや雪下キャベツ掘りは今回が初めてなので良い体験になりました。今回行って更に西会津のファンになりました。また、春や秋の西会津の良さも知りたいと思いました。
住空間デザイン学科1年 三好奈那
私は、雪のない場所で育ってきたので前年度の3分の1といわれた雪にこんなにあるのかと驚きました。初めての除雪作業『ジョセササイズ』。雪は少なかったにもかかわらず、雪は固く、とても大変な作業でした。地元の方やジョセササイズ協会の方から親切に教えていただき、なんとか形になったジョセササイズをする事ができました。私は1日ジョセササイズをやっただけでとても疲れてしまいました。これを雪国の人はたくさんやっているのかと思うと大変だと思いました。今回の体験で少しでも役に立てていれば嬉しいです。新聞の取材などたくさんの貴重な体験ができて良かったです。
健康栄養学科1年 米川真由
西会津のボランティアに今回参加した理由は、雪かきをやることで地域の方の力に少しでもなれたら嬉しいと思ったからです。雪かきをやることは初めてに近く、さらに大量の雪だったので、実際にやってみてこんなに大変な作業なのだと思い知りました。そして地域の人はお年寄りの方が多いため、雪かきをやるなんて危険だし、大変であることを学びました。私はたった1日のつもりで参加しましたが、ボランティアを実際にやってみて、結構大きな1日だったのではないかと思います。今でも雪かきによる事故が絶え間なくあるので、まだ動くことができる私達若者が少しでもまたお手伝いが出来たらいい、またしたいと思いました。