稲城市特定外来生物駆除活動ボランティアの報告
2019/08/20
駒沢女子大学では、地域貢献及びボランティア活動として、毎年夏休みにボランティア系のクラブであるアクティ部と稲城市市民部環境課との共催で市内の小学生と一緒に特定外来生物であるアメリカザリガニの駆除活動を行っております。5回目となる今年も、アクティ部14名、一般学生5名、稲城市の小学生17名とその保護者のみなさん、その他関係者合わせて50名以上で楽しく活動しました。
今年の夏は梅雨明けしたあと連日猛暑が続き、当日も34度以上の予報で屋外での活動が危ぶまれましたが、最初に稲城市の環境や外来種の問題について学んだ後、活動時間を短縮してみんな元気に駆除を行いました。
その後、生き物のいのちの大切さを学んでもらうために駆除したザリガニを単に処分するのではなく、その命を繋ぐために調理して食べる体験もしました。
(※今回捕ったアメリカザリガニは、泥を吐かせないと食べられないため、やはり同じ特定外来種であり食用として養殖されているウチダザリガニを取り寄せて調理しました。)
毎年の活動の成果で確実にザリガニの数は減っていますが、この上谷戸親水公園は、地元の子供たちの格好の水遊びの場であり、ザリガニ取りも子供たちの貴重な自然に触れあう遊びのひとつでもあるため、駆除して数が少なくなることは、環境保護の点では良いのですが、子供たちにとっては自然の中での遊びのチャンスが減ることでもあり、なかなか難しい問題ではありますが今後も稲城市が本来の自然のかたちに戻るように活動を継続していく予定です。
実施概要
目的 | 稲城市内の特定外来生物アメリカザリガニの駆除活動 |
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活動場所 | 稲城市上谷戸親水公園 |
日時 | 2019年8月10日(土)10:00〜14:00 |
参加者 | 駒沢女子大学アクティ部と一般学生19名、稲城市内の小学生17名とその保護者、 稲城市市民部環境課、その他関係者、約60名 |
共催 | 稲城市市民部環境課環境政策係、駒沢女子大学アクティ部 |
協力 | 国際ソロプチミスト稲城 |
活動内容 |
09:15 上谷戸体験学習館に集合、準備 10:00 開会の挨拶 10:10 稲城市の自然と外来種についての事前学習講座 10:45 駆除活動開始 11:30 駆除活動終了 12:00 ザリガニ試食、昼食 13:00 意見交換、片付け、集合写真撮影 13:30 反省会 14:00 解散 |
文責:ボランティア委員会・榎本文夫
参加学生の感想
住空間デザイン学科3年 土屋佳那子
- まずは、気温が高く外の活動ができるか危うい状況だったのですが、時間は短縮になりながらも、実際に外で小学生とザリガニの駆除活動をすることができ良かったです。大学生もですが、参加してくださった小学生やその親御さんも楽しめているように感じたので良かったです。しかし、当日の流れは完璧だとは言えないと思います。今回、実際に運営をする側に立ってみて、事前の話し合いや練習、準備の大切さや、当日の思い通りにいかない大変さを感じることができました。今回参加して駆除活動もそうですが、運営をするという貴重な経験をすることができ良かったです。
心理学類2年 太田里歩
- 今回の活動では、地域の方々との外来生物であるザリガニを駆除しました。子どもたちや地域の方々と関わり、異世代間や地域間の交流が生まれました。私自身も普段あまり関わらない方々とお話ができ、有意義な経験になりました。また、自然や外来生物について子どもたちと学習しました。自然や生態系へ関心を持つ機会を設けることができて良かったです。来年も参加し、地域交流の輪や外来生物の学習を広げていきたいです。
住空間デザイン学類1年 江島莉花子
- 私はこの活動では、ただザリガニを釣って、食べてみるといったことだけの活動だと思っていましたが、開会式で外来種とは何か、どんなことが起きているのか、どうして駆除が必要なのかといった説明を聞き、いま自分の身の回りの環境でどんなことが起きているのかを初めて知ることが出来ました。活動に参加していた地域の小学生たちも熱心に話を聞いていました。私たちも学年が上がった時には先輩方と同じように前に立って説明をすると思いますが、今回のように小学生にも興味を持ってもらえて、ただ楽しく活動をするだけではなく、環境について考えてみるきっかけとなるような話し方が出来ればいいなと思いました。
人間総合学群1年 五十嵐未来
- ザリガニ駆除を行う前に、外来生物について講義をしていただきました。外来種の分布により在来種が淘汰されてゆき、今では多くの動植物が絶滅危惧種に指定されている。この状況を理解したうえで、実際に駆除活動をすることが重要なのだと思います。そして、昼食でザリガニを試食することで、私たちが生き物の命を頂いて生きていることを改めて実感しました。食べる、食べられるといった食物連鎖の流れを身をもって体感することができました。
人間総合学群1年 前田珠希
- 稲城市は今もなお多くの自然が残っておりキツネなどもいると知り驚きました。また、日本をはじめとする世界各国で多くの生物が絶滅の危機に瀕していることは分かりました。
アメリカザリガニの駆除はスルメイカで釣れるなんて面白いなと思いました。また、数が減ってきているらしいのでいい傾向だなと思います。試食は、初めてザリガニを食べましたが思いのほか美味しかったです。今回ボランティアに参加し、沢山のことを学べたので良かったです。