今年度も陸前高田市でボランティア活動を行いました。
2016/12/12
11月18日(金)から20日(日)に、陸前高田市でボランティア活動を行いました。
「東日本大震災の被災地でのボランティア活動を駒女として行いたい」という学生からの強い要望を受けてはじめたボランティア活動も今回で4回目となり、今年度は学生20名と教職員5名が参加しました。
午前中訪問した横田保育園では、住空間デザイン学科の学生が制作した木製プランターボックスに園児と一緒に色とりどりのパンジーとチューリップの花植え作業を行い寄贈しました。
また、ホールでは児童文化部の学生がヘビダンスやパネルシアターを上演し、クイズに答えたり、一緒に歌ったりして子どもたちとふれあう楽しい時間を過ごしました。
午後は、毎年訪問している「地域子育て支援センターあゆっこ」で、花の植え替えや施設の掃除・窓拭き、屋外壁の清掃作業を行いました。雨の中、合羽を羽織り、長時間の車中泊移動の疲れもみせず、精力的に取り組みました。
陸前高田で津波を避けた奇跡のきのこ栽培工場の見学では被災農地跡でハウスや関連施設再建の取り組みついてお話をいただきました。また夕食時には、被災された当時の映像や写真を見ながら当時の状況、復興までの苦労、現在の思いをお聞きしました。「震災のことを思い出すのは怖いけれど、忘れられるのはもっと怖い。震災を知らない世代に伝えて欲しい。」とおっしゃった言葉が心に強く残りました。被災地のために自分たちができることは何か、あらためて考えを深めた経験となりました。
このたびのボランティア活動でお世話になったみなさまに、心より感謝いたします。
学生の感想(一部抜粋)
住空間デザイン学科3年
- 現地の方のお話を聞き、『もう5年』もたったのではなく『まだ5年』しかたっていないのだと強く感じました。そして今までどこか遠いものに感じていた東日本大震災がいつか自分たちにも起こりうることで身近なものなのだと気づくことができました。そんな思いを感じながらも保育園や子育て支援センターなどに作ったプランターの寄贈やお花を植える作業、お掃除をさせて頂きましたがみなさんの元気で明るい姿を見て、そして喜んでくれている姿を見てとても安心しました。このボランティアを通して『どんなに小さなことでも、人のためになにかできる』と気づくことができました。これからも、思っているだけでなく常に行動に起こしていこうと思えることができ、またひとつ自分が成長できたと感じるボランティアでした。
住空間デザイン学科2年
- 今回初めてボランティアに参加しました。自分で作ったプランターボックスを寄付することにより保育園全体が明るくなったり、施設を掃除して、現地の方々に喜んでいただきとても達成感を得る事ができました。知り合いも少ない中緊張と不安な要素はありましたが、ボランティアを通して他学科の人や学年の違う人たちとも交流ができたので参加して良かったと心から思えました。
日本文化学科1年
- 参加する前は人の役に立ちたい気持ちはあるけれど、自分に何ができるのか不安でいっぱいでした。しかし現地へ行き、実際にボランティアをさせていただくと、そんな不安も無くなるくらい現地の方々に沢山の感謝の言葉を戴きました。中でも、震災のことを忘れないでくれていることが一番嬉しいよ、という現地の方の言葉が、深く心に残りました。震災から5年経った今でも、完全に復興出来ていない現状を目の当たりにした私たちが出来ることは、現地の方たちの声を、震災を忘れてしまった人、震災を知らない人達に届けることだと思います。様々な人に震災の現実と現状、被災者の方々の声を届けていきたいです。
住空間デザイン学科1年
- 以前から被災地ボランティアに参加したいという想いがあり、その希望が叶ってとても嬉しかったです。現地の人から直接被災した時の話を聞きました。私達の年代は実際に被災しているところを知っているから地震が来た時にちゃんと対処する事ができます。しかし何年も経つとその教訓がどんどん薄れて行き、新しい年代の人達がまた同じ過ちをおかしてしまう可能性があります。だから、この現実は語り継がなければならないという事を教えてくれました。今回被災地を実際に訪れて、復興というのはまだまだというのが現状であり、やはりまだ傷は癒されていないと感じました。この体験を活かして、後世に語り継ぎ、二度と同じような被災者を出したくないと身にしみて感じました。
保育科2年
- 私は震災が起きた際、震災の被害はメディアを通じてしか知ることができませんでした。そのためどこか他人事のように感じていました。しかし今回被災地に赴き、実際に被災の大きさを目の当たりにしたことや、被災者の方々の思いをお聞きしたことにより、震災がもたらした傷がどれ程酷いものだったか知ることができました。そして震災の傷は癒えても忘れてはならないと感じました。ボランティアを通して、どのような形でも良いのでまた東北に伺いたいと思いました。まずは芽生えたこの思いを忘れず実現していきたいと考えています。
保育科1年
- 土を盛って標高を高くするという作業を行っていて、まだ建物が少ないという風景を見ることが出来きました。今までテレビで被害を見ることはあったが、どこかで他人事に感じている部分がありました。しかし津波の高さの記録や被害にあった建物を実際に目にすることで、こんなにも酷いものであったのかと実感することができました。また震災から現在までの復旧にあたり、公園が作れず子どもの遊び場所がないということを聞いたが、それに対して自分にもなにかできることはないのかと感じました。もしあるのならば参加したいです。
保育科1年
- テレビや新聞でしか知ることのできなかった被災地の現状を実際に目で見て感じることができました。新しい建物が作られ少しずつ街並みは変わりつつありますが現地の方の当時の話や心の奥にある想いを聞き、月日が経っても忘れてはならないことだと強く感じました。私たちに出来ることは小さなことかもしれませんが、子供達の喜ぶ姿やたくさんの「ありがとう」という言葉に、今自分にできることを精一杯取り組みたいと思うようになりました。