≪授業紹介≫ 「情報メディアの活用」
2014/08/06
「情報メディアの活用」は、教職課程を履修した3・4年生で学校図書館司書教諭をとるための必修科目です。今年は、3年生3名(日本文化学科)、4年生1名(国際文化学科)の合計4名の学生が学んでいます。
私たちの身の回りには情報があふれていることは知っていますが、重要なことが隠れていることを見逃していたり、あるいは無関心で見過ごしていることがあります。日常生活を送るうえで、水や空気と同程度の価値を認識している情報やメディアの特性と活用について理解を深めていく授業です。
そもそも「情報とは」あるいは「メディアとは」どういうものなのかから始まり、情報の「危うさ」と「大切さ」、「知らされている」情報と「隠されている」情報など、大きな社会問題を取り上げる場合もありますが、ごく庶民的な話題にも触れ、情報やメディアについて考えていきます。とくに、女性や教育についての問題も取り上げ、多くの記事やドキュメンタリー番組を通じて受講生全員で考え授業を進めました。
また、他大学の博物館を訪れ、実際の企画展示や運営についての方法を直接学ぶ見学会も実施しました。
(担当 篠 政行)
受講生の授業の感想です。
- この授業はひとことでいえば、「メディアについて考える時間」だった。私たちが得られる情報をただ鵜呑みにするのではなく、自らの頭で考え、判断しなければならないことを、この授業を通じて以前よりも深く学んだ。情報を自分で見極めるということを踏まえたうえで、メディアと向き合っていきたいと再確認した。
- 教職を取る学生が考えるべき問題として取り上げた記事から、教師としての自覚・意識・プライドを持つことの必要性を考えることができた。また、インターネットを利用する際、メディアの信頼性を常に意識して利用しなければいけないこと、つまり情報メディアを活用して得る情報には、あらゆる可能性があることを考えなければいけないことを学んだ。
- 友人の昼食を追いかけて取材を行ったところ、情報は常に変化しているが、それには元となる変化しない情報も存在していることに気づいた。また、人に伝えるという立場に立ち、あらためて情報発信は慎重に行わなければならないこと、続けることで新たに見えてくる情報があるということも学んだ。
- 文化学園服飾博物館へ行き、来場される「相手」やそれを伝える「時」、「場所」によって臨機応変に最適なものを使う必要性を感じた。さらには、資料の展示方法や保管するうえで、湿度や防虫など所蔵している資料の保管や維持をするご苦労を知った。
- 現代では、機械化が進み、手作業で作るということが減ってきているが、人の手で作られている本物の魅力に改めて気づかされると同時に、その当時の人々の技術の高さに驚かされた。
- 「衣を通じて世界と日本の文化を知る」というコンセプトで運営されている文化学園服飾博物館を見学したことで、世界の国々のことや日本のことを再確認することができた。