根岸競馬場におけるアダプティブユース 〜近代建築の保存再生手法とそのプロトタイプ〜

佳作:岡田 綺羅

担当教員:三戸 美代子

神奈川県横浜市中区根岸に建つ根岸競馬場跡の保存再生を検討する。近代化産業遺産に登録されているものの、現在は修復が施されることなく放置されている。そこで、リノベーションよりも文化性の高いアダプティブユースの手法を調査研究し、根岸競馬場が適性に維持され後世にも伝わる計画となるようプロトタイプを提案する。

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学生による作品紹介

担当教員講評

岡田さんは近代建築の保存・再生を研究する中でアダプティブユースという概念に着目し、根岸競馬場跡地を対象に具体的な手法を検討した。廃墟とも言える質感をそのままに耐震補修・保護し「見せる」部分と、建設当時の美しい意匠を再建築し「使う」部分、それらと周辺敷地とをつなぎ新しい機能や管理を担う「増築」部分を組み合わせた。時を経たからこその価値を大切にしつつ後世へ伝える一つの解法を、細やかな調査研究の上に提案した秀作である。

(評/三戸 美代子)


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