新しい本との出会い方[国語科 穂谷野]

わたしは本屋さんを見て回るのが好きなのですが、特に、本の表紙を見るのが好きで、良いなと思う表紙をみると、絵画を選ぶように買ってしまいます。
今日は、表紙が素敵な本を二冊紹介します(今回のものは両方とも内容も素晴らしいです)。
一冊目は、去年本屋大賞第2位に選ばれた『水車小屋のネネ』(著者は津村記久子さん)。この本はここ一年ばかりいろいろな人におすすめしている大好きな本です。それだけでなく、イラストレーターの北澤平祐さんの描いた表紙がうっとりするほど可愛く、その色使いはいつ見ても幸せな気持ちにさせてくれます。北澤さんは、この本以外にもたくさんの表紙を描いており、どれもこれも可愛いので見つけるとつい手に取ってみてしまいます。

二冊目は、「読むことの風」(著者はアサノタカオさん)。子どもの頃、母や姉が本を夢中で読んでいるとき、ひとりだけ置いていかれてしまったような寂しい気持ちになった記憶があるのですが、その寂しさを説明しているような文章が載っており、えらく感動しました。
表紙は温かい桃色で、カラフルな渋い色のついたコップの絵が描かれています。この渋い色の組み合わせがなんとなくいいなと思い、しばらく表紙が見えるように本棚に飾っていました。どうやら二刷からは淡い緑色に変わったようですが……

表紙だけで本を買うことは失敗もありますが、失敗しても絵や写真を買ったことにしてしまえばあまり落ち込まないのでおすすめです。次に読む本がなかなか決まらない方はたまには表紙で選んでみると今まで知らなかった作家との出会いがありますので、ぜひ試してみてくださいね。

国語科 穂谷野

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