東京に想う[社会科 栗山]

東京には、ありとあらゆるものが集まっています。最近では、東京に居ながらふるさとの味や地域の物産を手軽に手に入れられるスポットが増えてきました。私はお店の一角にある「諸国銘産」コーナーやアンテナショップを覗くことが好きです。行ったことのない町に思いを馳せたり、旅行をしたときに出会った食べ物や特産物を手に取り、楽しかった思い出がよみがえったり。もちろん自分のふるさとの「おなじみ」に出会うこともしばしばあります。地元では当たり前の商品が並んでいると、「お!やっと東京の人にも分かってもらえる時がきた!」と、自分が作ったわけでもないのにうれしくなります。ふるさとに対する誇りのような気持ちが芽生えるのかもしれません。
東京の街に出て来ました―今から数十年前のことです。当時の私にとって東京は「おしゃれだけど、泥臭い部分もあって、とにかくおもしろいことがたくさん詰まっている場所」というイメージでした。このような私の「東京観」を形作ったのは、高校生の頃に出会った小説や音楽だったように思います。人生の半分ほどを東京で過ごすようになった今でも、東京に対する印象はあの頃からあまり変わっていません。
現在、東京で暮らす人の半数以上は、東京生まれとのこと。きっとみなさんの多くもそうでしょう。
都心を忙しなく行き交う人々、洗練されたお店、雑多な街角、のんびりとした風景―東京にはあらゆる要素が詰まっています。そこに魅力を感じます。どれだけ歩いても飽きない街です。同時に、都心のアンテナショップで見かける「くまモン」に誇らしい気持ちになり、エールを送る自分もいます。たくさんの魅力とは裏腹に、ちょっとフクザツな思いを抱かせる街―私にとって東京はそんな街です。
みなさんにとって「ふるさと、東京」とはどんなところですか?

  • 東京といえば……
    東京といえば……

※社会科では例年、「歴史散歩」を実施しています。東京(近郊も含む)を歩いて、歴史や文化を考える企画です。コロナ禍において実現が難しい昨今ですが、いつの日か生徒の皆さんと社会的な視点から東京の魅力を発見できる日が来ますように。その際は、ぜひ一緒に歩きましょう。

社会科 栗山

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