memory[理科科 菱山]
2024/08/21
メモリーと聞くと、「思い出」などといった言葉が連想されますが、そのメモリー(memory)ではなく、パソコンなどの容量、という意味で使われるメモリー(memory)の話をします。
少し前に「話を聞かない男、地図が読めない女」という本が流行りました。男性と女性では脳のつくりが違うといった趣旨の本だったと思います。この本に書いてあるかどうかは分かりませんが、「女性は会話をしながら、別の事ができる生き物」と、私は考えています。つまり女性は、会話に脳のメモリーをほとんど使わないのでは?と思うのです。
多くの女性は、話しながら別の作業ができます。おしゃべりしながら食事を楽しむことができるし、字を書くといった作業もできます。しかし、男性は女性と比べ、「話す」という行動により多くのメモリーを使用するので、そうはいきません。要するに、「多くの男性は、話すという行動に大量のメモリーを使用するので、しゃべっている間は他の作業がおろそかになる。」ということです。
なぜこのような話をしているかというと、私自身が会話をするとき、脳のメモリーをほぼ全て会話に費やしてしまうことを、この場を借りて伝えたいからです。私が会話しているときの脳の様子は、図1の通りです。
会話しているときはほぼ100%の脳のメモリーを使用しているので、他の作業ができません。他の作業をした瞬間に、会話が途切れます。「この人、何言ってんの?」と思われたくないので、会話以外の一切の行動は控えます。例えば、大人数で食事会をしたとしましょう。そのような席で、会話をしない人がいたら変ですよね?だから、私は会話をしてしまうのですが、会話でメモリーを使っているので食事ができません。その結果、皆が食べ終わる頃になっても、ほとんど料理が減っておらず、「この人は少食だな」と勘違いされます。また、会議が終わって職員室に戻るとき、多くの先生たちは付近の先生と話しながら廊下を歩きますが、私はそれができないので一番最初に部屋を出るか、一番最後に部屋を出ます。それでも誰かと話しながら廊下を歩く事態となった場合は、周囲が見えていないので曲がり角に体がぶつかったり、用もないのに話し相手が向かう場所までついていってしまったりします。このような行動だけ見ると、あの人は会話するのが嫌なのかな?と勘違いされるのですが、決してそうではありません。会話をするのは好きです。好きですが、会話中はそれ以外の作業ができないので、避けているだけです。立っていることすら難しいこともあるので、会話はできる限り座って落ち着いた場所で楽しみたいのです。ですので、実は集団での授業より個別での授業が得意で、学生時代は個別指導塾で講師を長年やっていました。
会話というのは他人とコミュニケーションをとる上で、最も大切なものだと考えています。なので、疎かにはできない! という強い意識が、会話しながら何かをしなければならない状況を避けるのです。
少しのメモリーで会話ができる人が、本当にうらやましいです。
理科科 菱山