朝の駅で[英語科 本間]

学校で専任教員として勤務をしていると、学校内で生徒の皆さんと勉強をしたり部活をする以外にさまざまな仕事があります。その一つが駅周辺での活動です。スクールバスの検温当番、受験生の案内、文化祭のちらし配布、ボランティア清掃などがありますが、特に受験生の案内時に私が感じたことを書きたいと思います。

1、2月の冬の朝、7時半くらいから約1時間駅に立ち、受験生の方に声をかけ、バス乗り場へと案内します(たまに間違った方に声をかけてしまいますが)。学校の近くの駅では、朝は平日・休日共に数分おきに上り・下りの電車が発着します。駅に行き交う方々を見ていると、本当にさまざまな人間模様が垣間見れます。

電車が到着すると、いの一番にホームを駆け上がり急いでバス停に向かう方、音楽を聴きながら自分のペースでいつも通りに通り過ぎる方、カフェやコンビニに直行し、コーヒーを飲んでから職場に向かう方、ベビーカーに赤ちゃんを乗せて一番最後に出てくる方、待ち合わせの友達を見つけ楽しそうに移動して行く方、到着したバスから必死の形相で改札に駆け込んでいく方、杖をつきながらゆっくり駅へ向かうお年寄りの方……
また朝の駅周辺には実にさまざまな方々がいらっしゃいます。マイクを持ち演説をする方、寝癖が付いたまま大急ぎで学校に向かう男子学生、親子?で会話しながら、部屋着で駅のコンビニやパン屋さんに朝ごはんを買いに来る方……
まさに老若男女、年齢も立場も違う人々が、時には必死で駅を通り抜けていきます。職場と家の往復だけではあまり気づけない、人々の生活や人生がそこにあることが分かります。どの人もおそらく自分の職場や学校に通うため、時間に遅れまいと必死にがんばっています。みんなそれぞれにある自分の居場所を懸命に守っているかのようにもみえます。

そんな人々の姿を見ていると、自分は少しだけ勇気をもらえる気がします。毎日の生活の中で、どの人も学校に行きたくない、仕事に行きたくない、と思うことはあると思います。そんな時は、ふと朝の駅に立って人々を眺めてみるのはどうでしょうか。みんなそれぞれの立場で必死にがんばって生きているのが分かって、つらいのは自分だけじゃない、みんな大変なのだ、と分かって、少しだけ元気をもらえるかもしれません。

英語科 本間

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