思い出の「もちかしゃ」[国語科 新村]

幼いころ、鹿児島県の奄美大島出身の祖母が作ってくれた、私が大好きなお菓子があります。よもぎが入ったお餅で、その名を「もちかしゃ」といいました。
最近、テレビ番組で沖縄の「ムーチー」というお菓子を紹介しているのを見てびっくり! 「もちかしゃ」でした。沖縄と奄美大島は近いので、食べ物も似ているのですね。このお餅は月桃(げっとう)という植物の葉で包んで蒸すのですが、月桃の別名が「かしゃ」というのだそうです。また、「月桃」の葉には殺菌・防虫効果があることもわかりました。沖縄では旧歴の12月8日を「ムーチー」の日と呼び、これを使って鬼を退治したという伝説にあやかって厄払い・厄除けに食べるそうです。

  • 月桃の葉
    月桃の葉

祖母はこの葉を奄美大島から送ってもらい、よもぎの季節には必ず作ってくれました。今でも「もちかしゃ」を食べると、今は亡き祖母との思い出がよみがえってきます。家の近所の原っぱに、一緒によもぎを採りに行ったこと、蒸しあがるのをわくわくしながら待っていたこと、出来立ての「もちかしゃ」を一番に食べさせてくれたこと。
最近、自宅の庭に「月桃」を植えました。祖母ほど上手には作れませんが、「もちかしゃ」を作ってみたいと思っています。それを食べると思い出がよみがえってくる、みなさんにもそんな食べ物はありませんか?

国語科 新村

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