世の中に物語といふ物のあんなるを[国語科 坂上]
2020/12/07
「世の中に物語といふ物のあんなるを、いかで見ばやとおもひつつ、 」十三歳の女の子は、等身大の薬師仏という仏さまを作ってもらって、「京にとくあげ給て、物語の多く候ふなる、あるかぎり見せ給へ」とお願いをします。
高校の古典の教科書でもよく目にする『更級日記』の冒頭部分ですね。皆さんは、こんなにも強く、あの物語を読みたいと思ったことはありますか。
今年は、コロナ禍で学校へも行けず、家で過ごさなければならない時間もたくさんありましたが、みなさんはその時間をどう過ごされたのでしょうか。今は、TVやビデオ、SNSやインターネットなど、私たちを誘惑するコンテンツも多いですね。でも、時にはそういうものを離れて一冊の本と静かに向かい合い、自分の想像力を頼りに魅力的な物語の世界に遊んでみるのはいかがでしょう。きっと、今までとは違う、新しい世界が目の前に広がってくると思いますよ。さあ、勇気を出して、図書館や本屋さんに出かけてみましょう。
ところで、女の子は、自分の望みをかなえることができたのでしょうか。この続きは、みなさん自身が自分でこの本を読んで、確かめてみてください。
では、また。
国語科 坂上