今年度も「会食」が始まりました。

駒沢学園では週に一度「会食」を行っています。

「会食」とは、クラスにてただ黙って、一口一口食事に意識を向けて、お弁当をいただくことです。
普段は、話すことに意識が向いてしまいがちですが会食では、今「食べている」こと自体に目を向けます。

会食を通して、普段何気なく「いただきます」と言っている、その本当の意味を学びます。

会食の初めにお唱えする「五観の偈」の意味を紹介します。

◯一には、功の多少を計り、彼の来処を量る

この食物が、この食卓に運ばれるまでには、多くの人々がかかわりました。その苦労に対して感謝します。

◯二には、己れが徳行の全欠を忖って供に応ず

日ごろの行いを振り返って、この食物をいただくのに、ふさわしい行いができているか、反省していただきます。

◯三には、心を防ぎ過を離るることは、貪等を宗とす

心を清浄に保ち、誤まった行いを避けるために、貪りや怒り、愚痴の三毒、特にお腹が減ることで、必要以上に暴飲したり、イライラして物に当たったり、つい愚痴が多くなってしまったり人を傷つけてしまったりするので、そういった過ちから離れるためにいただきます。

◯四には、正に良薬を事とするは、形枯を療ぜんが為なり

食事は良薬なので、身体を養い、正しい健康を得るためにいただくのです。

◯五には、成道の為の故に、今此の食を受く

食事を喜んでいただいて、りっぱな人間になるように努力します。

以上のように、まずはこの身体を健康に維持するため、そして同時に作ってくれた家族、海や山からの自然の恵み、牛や豚などの命や育てた人、環境、販売するスーパーや流通などの社会にも目を向け、多くの恩恵があって自分がいることに気づき、感謝する心や思いやりの心を育んでいきます。

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