先輩の足跡[国語科 K.W.]

この春、高校教頭を務められた、社会科の永井先生が定年退職されます。先生は長らく学年主任としてご活躍され、私は永井学年最後の三年間をご一緒させていただきました。
そんな永井先生の最終授業が、二月末日に行われました。先生は最後の授業で、長い教員生活の中で、ずっと大切にされてきたことについてお話しくださいました。

永井先生は毎年、必ず、授業の中で「戦争」についてお話しされてきたそうです。
かつて軍国主義教育の中で、生徒たちを戦地に送り出した教員がいたこと。もう二度と同じ過ちを繰り返さないために、平和な世の中を作るために、社会科教員として教壇に立ち続けてきたという思いを聞いて、胸が熱くなりました。

若い頃は、「待つ」ということが難しく、何でも合理的に迅速に早急に物事に対処したいという気持ちがありました。非効率を嫌い、曖昧であることに我慢ができず、自分の思う通りに物事が進まないと機嫌が悪くなることもありました。
しかし、年齢を重ねた今、即断即決をすることや、自分の意見を押し通そうとすることが、災いの種になるということがわかります。自分が正しいと思うことが、相手にとってそうであるとは限りません。だからこそ、私たちは「粘り強く対話を続ける力」を育む必要があります。

矜持を持ちながら、他者と柔軟に関係を築いていくこと。ユーモアを交えながら、明るく楽しく働くこと。敬意を持って、人に優しく接すること。

先輩たちが残してくれた、たくさんの足跡を一歩ずつ辿りながら、日本が戦争のない平和な世の中であり続けるために、私も教壇に立ち続けたいと思います。

国語科 K.W.

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