12月1日(木)から8日(木)まで摂心会、8日(木)に成道会を行いました。

摂心会は、お釈迦様が6年間の苦行を捨て、菩提樹のもとで坐禅をし、ついにお悟りを開かれたことに由来し、それを追体験するものです。7時40分から30分程坐禅をします。
成道会は、お釈迦様が仏陀(智慧と慈悲を身につけた人、目覚めた人)になられたことをお祝いします。

ここで、摂心会に参加した生徒の感想を紹介します。

本校中学出身の高校3年生 Sさん(六か年皆勤)

私は摂心会に中学生の頃から1日も休まずに参加してきました。
摂心会での坐禅は授業内坐禅とは少し違い、早朝の静かな緊張感と澄んだ空気があります。それによって乱れがちな自己の心を整えることができると感じます。そして終わると自然とすっきりした気持ちになります。
また、この世には普段あまり気に留めないような音が溢れているのだなということに気が付きました。静かな空間の中に響く警策の音や鳥のさえずりなどが耳をすり抜けていきます。自分は生きていて、息をしているということを再確認した気持ちにもなります。いつも最後にお坊さんのお話を聞くことができます。どのお話もとても感慨深くそのお話を楽しみに参加しています。

高校1年生 Yさん

坐禅中に、何を考えるわけでもないけれど意識がそこにある状態で、先ほどまでは大きく感じていた警策の音も遠のいているように思えました。体の輪郭があいまいになって空気と溶けていくような感じになりました。これが噂に聞く無我の境地なのか、それともただ単にまどろんでいるだけなのか……?
私は途中から足がしびれたとしか考えられなくなりましたが、それでも今は頭がものすごくすっきりしています。
授業中も、いつもより集中できた気がします。
私は、忙しい毎日の中で「1時間何も考えない」という時間はものすごく貴重だと思いました。日常から切り離された空間に浸ることこそが、頭がすっきりした理由だったのかもしれないと思いました。

道元禅師は「仏道をならふというは自己をならふなり」(『正法眼蔵 現成公案』)と示されています。

私たちは、幸せを自分の外に何かを追求し、探し求めます。しかしそれは間違いであること、本当の自分を知ることで、すでに満たされていることを知ります。
今回の摂心会が、生徒にとって自分を見つめる機会となったようです。

  • 摂心会の様子① 皆勤の生徒も多数おります!
    摂心会の様子① 皆勤の生徒も多数おります!
  • 摂心会の様子② 教職員も生徒と坐ります
    摂心会の様子② 教職員も生徒と坐ります
  • 生徒の司会も復活
    生徒の司会も復活
  • 式典の場をお清めする散華荘厳
    式典の場をお清めする散華荘厳
  • 短大・大学、中学、高校の代表による献華・献香
    短大・大学、中学、高校の代表による献華・献香
  • ご導師の葛城理事長によるご講話
    ご導師の葛城理事長によるご講話

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