【中学:宗教の授業紹介】人間とは何か
2024/12/13
中学2年生の宗教の授業で、「人間とは何か、心とは何か」について考えました。
各自の考えを深める題材として、孟子の「性善説」、荀子の「性悪説」、大乗仏教の重要な教えである「一切衆生悉有仏性」(生きとし生けるもの全ては、仏陀になる可能性に満ちている)を学び、自分の考えを論述し、グループでシェアしました。
以下、生徒の感想を紹介します。
- 人間とは他の動物と違って、感情と自我を持っている生き物。(Mさん)
- 生活をしていろんな感情を学んだら、性善か性悪変わる。(Sさん)
- 私は人間とは高い起動力と知恵を持って生まれた生物であり、
常に感情で動いている存在。(Aさん) - 人と人の間にある環境、その一人一人。(Yさん)
- 人間とは可能性がとにかくたくさんある生き物。
心とはその可能性を作る源となるもの。(Eさん) - 心とは、流動的でその時その場面でコロコロ変わってしまうもの。(Mさん)
- 心とは、思うことが心に痛むこと。(Aさん)
- 心は感情や、思いなどいろんなことを経験して感情が増えてくのだと思った。
心には嘘をついてはいけないもの。自分の本心。(Sさん) - 精神的な作用、意志や思いやりなどが作られている。(Mさん)
- 心は自分の理性を保つものであると同時に自分の本性を表すもの。(Sさん)
中学生ならではの、瑞々しい豊かな感性を多様な言葉で表現してくれました。
『大乗起信論』という仏教の本に、
人間には
染心(汚染された心)と、自性清浄心(清らかな心)
の二つがあると書かれています。
これを踏まえて授業の最後に、仏教の人間観について
「もともとすばらしい存在であることを自覚し、自性清浄心(清らかな心)という種に毎日欠かさず水をあげて、それぞれが持っている唯一無二の美しい花を咲かせて欲しい。
悩みや苦しみ、失敗が人間の根を深くし、栄養となって我々は成長するよ。」
とお話をし、一人ひとりに投げかけました。