衣替え[国語科 中野]

6月といえば、衣替えと言われていましたが、昨今の日本では、GW明けからすでに暑い日もあり、生徒たちの制服も6月を待たず、いち早く夏服姿が見られます。

着物の世界では、6月は冬物の「あわせ」という着物からやっと「単衣ひとえ」という着物に衣替えをします。暑い盛りに着用する「薄物うすもの」と呼ばれる着物は7月を待って着用するものだと言われています。
といっても、6月も中旬を過ぎますと、真夏日となる日もあり、そのような日に「単衣」の着物でのお出かけは、なかなか大変です。いえいえ、洋服に慣れている私たちは、「単衣」はもとより、「薄物」「浴衣ゆかた」でさえ、暑く感じられることでしょう。
それでも、季節の移り変わりに従って、帯や帯揚げ(帯枕を覆う絹の布)、帯紐など、すべてが夏らしい透かしの入っているものへと変わっていきますと、見た目も涼しやかな感じになります。
そしていつも着付けの先生から言われていることは「暑い日こそ涼しげに!」です。
暑い盛りの着物姿の女性に「涼」を感じるのは、そのようなことがあるからかもしれません。

明日は、お茶のお稽古。
少しだけ季節は先取りしてもよいそうです。
6月の下旬ですが、夏のお着物を涼しげに着用してお稽古に励もうと思います。

今年の夏期セミナーでは、浴衣の着付けのお勉強会を予定しています。
中高生の皆さんにも、暑い夏ですが、浴衣を涼しげに着て歩いてほしいなぁという私の願いです。

国語科 中野

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