2010年度後期ゼミ
英語コミュニケーションコースには4つのゼミがあり、各ゼミで3年生と4年生が一緒に授業を行っています。各学期の終わりには4つのゼミが研究の成果を発表しあう合同発表会を開きます。発表会の運営は、司会や見学者への対応など、すべて学生が行っています。この合同発表会を通じて、社会に出てから必ず必要とされる「聞く」「調べる」「書く」「説明する」という4つの技能に磨きをかけます。1月7日に行われた後期の発表会は、前期よりもさらに内容が充実していました。

比較文化を主なテーマとする井戸ゼミでは、「思いやり~『協調性』と『自発性』~」というタイトルで、日本と西洋の思いやりの表現方法の違いについて比較、考察を行いました。社会的背景と宗教的背景の相違から、同じ《思いやり》でも発露の方法が異なることに着眼しました。そして、身近なところから、すすんで《思いやり》を表現し、行動に移すことの重要性を提案しました。
松山ゼミの「ジェーン・オースティン作品における結婚~お金か愛か~」は、永遠不滅のテーマ「理想の結婚」をイギリスの作家ジェーン・オースティン(代表作: 『プライドと偏見』他)の作品を通じて考えてみました。個々の作品を検証した末、オースティンが考えた理想の結婚とは、「情熱ではなく、理性が生み出す愛による男女の結合」に他ならず、経済力と愛情のバランスが重視されているという結論に至りました。

太田ゼミでは、「英語はどうすれば話せるようになるのか」というタイトルで、学生が今までたどってきた英語の学習履歴を通して、何が足りなかったのかということを検証してみました。そこから導き出された結論は「聞く・読む」を通じてボキャブラリーを増やすインプットと「話す・書く」に代表されるアウトプットの双方の重要性でした。そして実際に英語は話さないが、もし話すとしたらと仮定した「リハーサル」という作業でも同等の効果が得られる可能性があるということがわかりました。
根本ゼミは「日米のユーモアの相違」というタイトルで、ユーモアを文化的な観点と語用論を中心とした言語学的な観点から考察しました。言語学的には、オチの部分で話題の関連性を保ちながら相手の期待を裏切るという構造に日米の共通性が見られました。一方、文化的には、相手の気持ちを察する文化を持つ日本と、そうではないアメリカ文化では、ユーモアが使われる目的も異なり、またユーモアで扱われる内容にも差が見られるということを主張しました。
各発表後には、質疑応答とリアクションペーパー記入の時間が設けられています。今回は特に活発な質問が続き、発表者を援護して他のゼミ生が質問に答えるというチームワークの良さを発揮したゼミもありました。

発表者全員が最後に感想を述べました
2010年度前期ゼミ
英語コミュニケーションコースのゼミは、3年生と4年生が一緒に授業を行っており、各学期の終わりに、4つのゼミが個人あるいは共同で行った研究の成果を発表しあう合同発表会を開きます。前期の発表会は7月9日に行われました。

比較文化がテーマの井戸ゼミでは、「女性の美 ~化粧は時代を超えて~」というタイトルで、西洋と日本における美への関心の変遷について、「化粧」と「女性の立場の変化」を関連付けて考察しました。はっきりした口調の発表は分かりやすく、入念に準備されたレジュメと抜群の操作力のパワーポイントも効果を発揮しました。質問にも適格な答が返ってきて、ゼミのチームワークの良さが表れていました。
松山ゼミの「ちびくろさんぼ・・・・・・?」は、幼い頃大好きだった絵本『ちびくろさんぼ』がなぜ回収され、手に入らなくなってしまったのか、その要因を探るものでした。この研究は素朴な疑問に基づいて今年度新たに始められたものですが、太田ゼミ、根本ゼミの発表テーマは昨年度から継続しているものです。
太田ゼミでは、前回「第二言語習得理論に基づいた効果的な学習法」について発表しましたが、その中で動機付けがとても大事なことが分かりました。そこで今回は「Change!!! あなたの英語学習法 続編 ~学習における動機付けとは~」というタイトルで、どのような動機付けが英語学習を促進するのかに焦点を絞りました。全員で集まる機会がなかなかもてず、研究をまとめるのに苦労したそうですが、今後もさらに調査・研究が継続されてゆきそうです。
根本ゼミの「完了形+進行形=? ~完了進行形の相的考察~」では、前回「進行形の一時的用法と近未来の用法」について発表した学生が中心となり、さらに一歩進めて「完了進行形」とは単に「完了形」+「進行形」なのかという疑問に取り組みました。従来の学習参考書の不備を指摘し、自分なりの分析まで提示した意欲的で中身の濃い20分の発表となりました。

発表者全員が最後に感想を述べました
発表会は会を重ねるごとに研究内容、発表の仕方、学生の手による司会進行など、多くの点で、質が向上してきていますが、今回は継続して一つのテーマを追求する姿勢が際立っていました。


