『涅槃会』の式典が行われました。

毎年お釈迦さまがお亡くなりになった2月に行われる「涅槃会」の式典では、お釈迦さまとのお別れの様子を描いた「涅槃図」を掲げ、香(お線香と焼香)、華(お花)、燭(お灯明)、菓(お菓子)、蜜湯(あまいお湯)、茶(温かい茶)を供え、厳かに読経し、そのご遺徳を偲(しの)びます。「涅槃会」は、学園関係者にとって、死を悼(いた)み、生を考え、このかけがえのない人生をどう生かすかに思いを巡らせる貴重な機会となっています。

日時 平成27年2月14日(土)8時45分挙行
場所 駒沢学園 記念講堂
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    式典の様子
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    講話 駒沢女子大学 大学院 人文科学研究科長 安藤嘉則教授

大学院人文科学研究科科長の安藤嘉則教授の講話では、本学園所蔵の涅槃図についての紹介がありました。

本学園の涅槃図は仏画師・藤野正観氏の手によるもので、平成七年に完成しました。京都市大原野の大山古刹西山善峯寺(単立・両国第二十番札所)の薬湯場を画室とし、約一年がかりで書き上げられたということです。基本の元絵は日本最古の国宝「仏涅槃図」(高野山金剛峯寺所蔵)とされており、これが平安後期、応徳三年の作で「応徳涅槃図」と呼ばれていることにちなんで「平成大涅槃図」とされました。

平成大涅槃図は5.4メートル四方の一枚の巨大な和紙に描かれており、これは世界最大のものだということです。この和紙は、大正14年(1925年)、福井県の人間国宝故岩野平三郎氏が8人がかりで漉いたといわれる越前手漉き和紙のうちの一枚で、日本画家の大家・横山大観氏の注文に応じるべく作成されたものです。この貴重な和紙を使用して、縦4.8メートル、横4.6メートルもの大きな涅槃図が誕生しました。

式典終了後には、本学の幼稚園児や中学・高等学校の生徒たちが、この平成大涅槃図を鑑賞し、先生方の説明に耳を傾けました。本学園の貴重な財産でもある平成大涅槃図は、幼稚園児を始め、学生、生徒たちの学びのための教材として毎年お披露目され、皆々の心を豊かにしてくれています。

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    一生懸命おはなしを聞く園児たち
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    生徒たちに説明する葛城理事長

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