冬の恒例行事である早朝坐禅会、「摂心会」が行われました。毎年、12月1日から8日までの日曜日を除く7日間、午前7時40分から30分間、本学中学・高等学校体育館にて行われています。地域の皆様や学園関係者、中学生から大学生、教職員らが参加し、最終日には、村娘スジャーターがお釈迦さまに乳粥を捧げた故事にならって、牛乳がふるまわれました。
今年も多くの皆様にご参加いただきましたこと、厚くお礼を申し上げます。

摂心会

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摂心会(せっしんえ)と成道会(じょうどうえ)

「成道会」とは、お釈迦さまがお悟りを開かれた日を祝う仏教行事です。
お釈迦さまのお悟り、すなわち「成道」にならって、禅宗寺院では12月1日から8日朝まで坐禅三昧の修行を行います。この坐禅だけを行う集中期間を「摂心会」と呼びます。
「摂心」とは、日常の散乱した心をまとめ、乱れがちな自己の心をととのえるという意味です。

本学園では、こうした趣旨のもと「摂心会」を行い、記念講堂において「成道会」の式典を開催します。これらの学園行事を通して、人類の偉大な教師であるお釈迦さまのおこころを仰ぎ、建学の精神である「正念」「行学一如」を実践していきたいと思います。

成道会

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講話では、佐々木 俊道教授より、「価値観の転換」と「作法」について以下のお話がありました。

日常生活で「自分はこれだから駄目だ、もう限界だ」と諦めがちなことでも、「でも見方を変えれば、もう少し頑張れそうだ」と価値観を転換することで、自分自身を変えることができます。また、自分自身で作法を決め、実行できなかった際に不安を抱くことが重要であり、継続する習慣を身に付けることで、一日一日が計画どおり過ごせるようになります。坐禅は、作法どおりに行うことで、お釈迦様・道元禅師の教えを体現できるようになっています。形から入って実践できるようになることが、本学の建学の精神である「行学一如」の考え方に繋がります。皆さんも一瞬一瞬の積み重ねで日々を過ごしていただきたいと思います。

2016年12月9日