世界で見つけた驚き ~異文化を楽しもう!~ バングラデシュ編 その1

国際文化学科 杉野 知恵

みなさんは、イスラム教と聞くと最近ではIS(イスラム国)やテロを想起して、何となく怖いというイメージをお持ちかもしれません。しかし実際につきあってみると、イスラム教徒(ムスリム)は、外国人や異教徒にとても寛容です。私も世界のさまざまな場所で心温かく迎えてもらいました。町で結婚式に気づき、のぞいてみれば、見ず知らずの、しかも外国人である私をどうぞと中に招き入れ、食事までご馳走してくれるといったことがよくありました。こうしたイスラム教の人々の歓待には、日本人のおもてなしとの共通点を感じました。

今回から数回のシリーズで、私が外務省時代に勤務したバングラデシュ、ヨルダン、スーダンで見つけた驚きをご紹介します。イスラム教やムスリムに対する先入観をなくし、同じ人間として親しみを感じてもらえれば嬉しく思います。

  • バングラデシュ到着直後。左のリキシャ(「人力車」が語源)は人々の移動手段
    バングラデシュ到着直後。左のリキシャ
    (「人力車」が語源)は人々の移動手段

バングラデシュは、私が外務省に入って初めて勤務した外国なので、とても思い出深いところです。アメリカでの研修の後、思いもよらないバングラデシュでの勤務を命ぜられ、初めは戸惑いました。それまで私にとっての外国は、アメリカでありヨーロッパであって、あまりアジアには目を向けていなかったのです。しかし、バングラデシュでの勤務は、私の価値観、特にイスラム教に対する見方を大きく変えていくことになりました。

  • 首都ダッカの市場。一見混沌ですが、売場は商品ごとに整理されています。
    首都ダッカの市場。一見混沌ですが、
    売場は商品ごとに整理されています。
  • 当時、教育や女性支援を担当していたので、村の女性の集まりにもよく出かけました
    当時、教育や女性支援を担当していたので、
    村の女性の集まりにもよく出かけました

次回からは、バングラデシュの宗教、食、おしゃれを紹介していきます。お楽しみに!

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