アスリート栄養サポートプロジェクト活動報告
― 栄養・身体状況調査とアスリート用ブランチの提供 ―

アスリート栄養サポートプロジェクトの活動として、2018年4月4日(水)に日テレ・メニーナの選手を対象とした栄養・身体状況調査を行いました。日テレ・メニーナは、日本女子サッカーリーグ1部の日テレ・ベレーザの下部組織で、中高生年代の女子サッカーチームの中では常に上位を争う強豪です。この栄養・身体状況調査は、2016年12月から本格始動し、その後年に3回のペースで実施しています。本プロジェクトチームでは、この調査データを基にして栄養教育・指導を中心とした選手のコンディショニングサポートを行うとともに、エリート女子アスリートにとって望ましい食生活・栄養摂取について研究しています。

本プロジェクトは、本学の学生にとって授業で学んだことを実践する場になっています。身体状況調査では、病院などで用いられる精密機器を使用して骨密度や体組成(筋肉量、体脂肪量)の測定を行います。普段の授業ではこれらの機器を使う練習を行いますが、エリートアスリートを対象として測定を行うことはありません。プロジェクト開始当初は、学生と選手の間に少し距離感がありましたが、最近では学生が積極的に選手とコミュニケーションをとり、和やかな雰囲気を作りながら測定ができるようになりました(写真1)。

また、食事調査では正確な摂取量を把握するため、学生が「選手への食事内容の聞き取り」を行います。例えば、選手が撮影した食事の写真を見ながら、サラダの場合は「ドレッシングは何を使ったのか」、大皿料理の場合は「このうち、どれくらいの量を食べたのか」、ご飯の場合は「茶碗の大きさ」や「おかわりしたのか」などを確認していきます。学生は聞き取り調査の後に摂取エネルギー量や栄養素量の計算も行うことになっているため、できるだけ誤差を少なくするように、一つ一つ丁寧に聞き取りを行います。管理栄養士として将来仕事をする際、どのような場面でも対象者の食事内容を正確に把握するスキルは大切です。授業で学んだ知識やスキルが、本プロジェクトを介してより実践的なスキルとして身につくことを目指しています(写真2)。

  • 1.身体状況調査での骨密度測定
    1.身体状況調査での骨密度測定
  • 2.選手への聞き取りによる食事調査
    2.選手への聞き取りによる食事調査

栄養・身体状況調査がすべて終わった後は、学生が選手へ「アスリート用ブランチ」を提供します。このブランチの提供は、コンセプト設計から献立の作成、食材の準備、調理、配膳まで全て学生を中心に行います。また、選手とスタッフの分を合わせると計60食を作るため、学生にとっては大量調理の訓練の場にもなっています。今回は『疲労回復』をテーマとして、「とうもろこしごはん」、「鮭のムニエル」、「キッシュ」、「ラタトゥイユ」、「さつまいものレモン煮」、「ブロッコリーのマスタード和え」を提供しました。選手たちから「とてもおいしいです!」「毎回、楽しみにしています!」等、とてもうれしいコメントをいただきました(写真3・4)。

  • 3.アスリート用ブランチ60食分の調理作業
    3.アスリート用ブランチ60食分の調理作業
  • 4.「疲労回復」をテーマとしたブランチ
    4.「疲労回復」をテーマとしたブランチ

この栄養・身体状況調査により、選手一人ひとりが自身の身体を「知る」とともに食生活を振り返る機会になること、そして今シーズンのパフォーマンス向上に役立てていただけることを期待しています。

本プロジェクトには、健康栄養学科学生の希望者が参加することができます。現在は、2年生から4年生まで約30名の学生が参加しており、上級生が下級生に教えながらそれぞれの学年でできることを担当して活動しています。どの学年でも学ぶことが多いプロジェクトです。興味のある方は、ぜひ一度話を聞きに来てください。

(駒沢女子大学 アスリート栄養サポートプロジェクト:曽我部夏子、田邉解、岡田昌己、西村一弘、高田安希子)

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